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駐車場は直売所の生命線!客数アップのヒントその1

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長いことブログを休んでいました。

ブログ=日記と捉えるなら、本来毎日更新を行わなくてはいけないのですが、私自身は週1回更新を目指してスタートしました。しかし、実際には月1回ペース><。今日からは、週1回更新を目標にブログに販促や市場調査、集客に関してのヒントや私なりの持論を書かさせて頂きたいと思います。

 

今回は客数アップのヒントとして「駐車場は直売所の生命線!」

都心の直売所なら別ですが、私が日々伺っている郊外や農村部の直売所、道の駅のほとんどが車客、バイク客です。おそらく90%以上そうなのではないでしょうか。車客の場合、まず駐車場にスムーズに停めてから、安心して全員で購買行動開始なのです♪しかし、①台数不足②案内不足③サイズ不足④整備不足などにより、スムーズに停めることが出来ずにスルーされてしまうことが良くあります。食品スーパーの場合、1台スルーにつき平均1人減ぐらいですが、直売所の場合、複数人が相乗りしてくるケースや同乗の家族複数が購入してくれるケースが多いので直売所の1台スルーにつき1.5~3人減ぐらいの客数減につながります。その為にも①台数不足→ピーク時の台数確保(ピーク時来店客数の1.5倍程度)、②案内不足→誘導員や誘導看板、案内告知の設置、③サイズ不足→1台がゆったり停められるスペース(500~600×250前後)、可能ならダブルライン。④整備不足→コンクリート陥没、水たまりなど。

台数が不足なのだが、物理的にも土地が無く拡張が難しい場合には、②や③、④をしっかり補い、運転手や同乗者のストレス負担を最小減にすることが大切です。逆に台数に余裕がある場合は③を拡げて、1台1台停め易くする改善も必要です。

以前、ある大型のショッピングセンター500台の駐車場をダブルラインにして1台スペースを拡大したケースがありました。このショッピングセンターでは通常で100~250台、ピークでも300~350台。満車になったとしても盆と大晦日の年間2日間の内の数時間だけらしいので、思い切って380台に減らして停め易くしました。結果、女性ドライバーやシニアドライバーなどからも「明るく停め易くなった」とお褒めの言葉を頂き、駐車場の空きスペースも減ったので、台数が多い=賑わっている印象を与えることが出来ました。

 

賑わい感をイメージさせる別の手法とヒント「スタッフの車と駐車場の活用で無料の繁盛演出術を」←こちらもご参考に!

 

 

直売所の場合、基本はお店の前を通る車客をいかに多く駐車場へ誘導、駐車させることが出来るかが、集客の生命線!だと確信しています。

是非、皆さまの直売所駐車場の見直しを消費者目線で考えてみて下さい。


2016年08月04日

買物行動にヒント有り♪売場に立って初めてわかる、最近の消費者?

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私は仕事がら農産物直売所や食品スーパーの売場に朝から晩まで立っていることが珍しくありません。その売場で発見、体験したことについてクライアントの皆様にお伝えして商売のヒントにして頂いております。今日はその中で2~3の出来事をこのブログでお伝えしてみます。参考になるようでしたら、自店でも実践していただけると幸いです。では食品スーパーでの出来事ですが・・・

 

①お客様は温かい物はより温かく、冷たいものはより冷たい商品に敏感に反応して購入する

売場で見ていると温惣菜や弁当などは必ずトレーを手で触り温かさを確認して商品を選んだり、購入したりしている。また夏のジュースやアイス、スイカなどのカットフルーツはより冷たいものが好まれる。「温かい物はより温かく、冷たいものはより冷たく」の買い物行動が正しいのなら、夕方のピーク時は絶対に出来立ての温かい惣菜が集中陳列できるよう作業シフトを組むべきだし、昼時のお弁当などはスタッフを一人付けても温かいご飯をその場でお弁当に入れて上げた方が圧倒的に良い。また、夏場に店頭や入口などで氷を上手に活用してドリンクや野菜、果物を販売するのは理にかなっている。

 

②女性やシニア客は量目(米飯)の少ないお弁当を選ぶ

これも惣菜売場での体験なのですが、女性客やシニア客(男女問わず)は同じ弁当ならご飯少なめのお弁当を選ぶ傾向が強い。特に昼時や年金支給日の偶数月の15日前後はこの傾向がより高まる。対策としてご飯少な目お弁当、小ライス弁当、ヘルシー弁当などとしっかり表示をしてこの時間帯は展開する。ちなみにこのことからヒントを得て作った「レディースランチ」(おにぎり、唐揚げ、ウィンナー、玉子焼き、サラダ)298円は某スーパーで販売点数で米飯部門ダントツTOPとなりました!

 

③精算後にレシートをまじまじと再確認する女性客は意外に多い

レジ精算後、レシートをまじまじと眺めながら間違いが無いかしっかり確認している客が意外と多い。特に女性客。それだけレジ会計に不審感があるのかもしれない。しかし、レジでしっかり読み上げを行っているチェッカーさんはまれである。通常は無言レジ(なぜか〇〇カードお持ちですか?だけは必ず聞かれるが)。店舗全体でレジ読み上げを徹底すれば、かなり評価は高まると思うのだけど・・・

 

④食品パックやトレーをその場で捨てて行く客がいる

これもレジ精算後だが、購入した商品のパックやトレーをその場で開けて中身だけビニール袋に移し替えて、レジ横のゴミ箱に捨てて帰る人間(あえてお客とは書かず)が居る、これは老若男女を問わないが、現場に聞くと年々増えているようだ。原因はゴミの有料化などで家庭でゴミを出したくない。

また、鮮魚(生魚関係)が一番売れるのが生ごみ(燃えるごみ)の日前日など。まぁ、鮮魚をいつ買うかは自由だが、お店にパックやトレーを洗わずに捨てて帰るとは不法投棄でしょう><

 

⑤繁盛店は親子連れや夫婦で買い物に来る客層が多い(筆者推測)

最後に、これは筆者の全くの推測なのだが、繁盛店ほど親子連れや夫婦一緒に買い物に来る客層が多いような気がする。逆に不振店やディスカウントストア―などは1人で来店し、そそくさと買い物を済ましあっと言う間に帰ってしまうような。私の感覚的なものでしかないのだが、不振店では買い忘れ品、ディスカウント店では一部商品の目的買い意識が強く、家族や夫婦で来店し買物自体を楽しむ選択肢(店舗)から既に除外されているのかも。

そう考えると、自店を繁盛店にする方向付けの一つとして「家族や夫婦で来店して貰えるような商品や企画づくり」と言うのはスゴク重要ですよね!例えば店内にあるイスや休憩所。以前は「そんなの設置するぐらいなら売場の棚や商品の一つも置け!」と怒号が上がりましたが、今はゆとりを持って楽しく家族や夫婦で買物を楽しんで貰える空間創りが重要なのでしょう!


 


2016年03月31日

繁盛直売所視察メモ ええじゃん尾道(広島県尾道市)

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1月20日、ある機構団体が企画する「直売所視察ツアー」に参加してきた。

場所は広島県福山市。生憎の寒波到来で小雪舞い散る生産者泣かせの日であったが、道の駅やJA、民間直売所など5店舗を視察。その中で一番参考になり感激した店舗はJA尾道市が運営する「ええじゃん尾道」であった。

この「ええじゃん尾道」何がスゴイかと言うと、近隣漁港から水揚げされたばかりの豊富な魚介類をその漁師の関係者(ほとんどが家族)らが調理加工してくれる、昔の魚屋の雰囲気とサービス。

 

「何買おうか迷っているんじゃけど?」中年ご婦人からの呟き相談。

接客中の60代おばちゃん「このゲンチョウ(舌平目)なんかどう?タレ付けて焼いて冷凍しておけばいつでもチンするだけで食べれるし。ウチらの正月はこれやった」漁師のおかみさん風の人にこう言われると、何故か安心して買ってしまう。いや買って上げたくなる。

それ以外にも「こないだのキジハタ(アコウ)ありがとうね!美味しかったわ♪今日は何がお勧め?」「この魚、白身で唐揚げにしたら最高。煮つけでも良いよね」「ウロコ取っておこうか?ほしたら家帰ってすぐ食べれるけんね!」と以前買ったお客さまと従業員、お客様同士、と美味しい魚についての会話が途切れない。

この店舗では基本調理加工は無料(300円以下は有料)。近頃の主婦にとっては本当にありがたいサービスである。

 

実はこのありがたい魚加工サービス、直売所でいざ実施しようと思っても中々難しい。専用の厨房施設を用意したり、保健所届、加工の手間賃が店舗に入らないので有料化にしたり、結局諦めて加工サービス無しとして丸魚のみの販売など。「ええじゃん尾道」の様に鮮魚の委託販売と無料加工サービスで成功しているのは全国でも珍しいと思う。これはやはり生産~販売~加工まで家族が主体となっているので出来るのだろう。

 

そして市内の6漁協から集まる豊富な魚を冷蔵平ケース2台に満杯陳列。瀬戸内海の島に浮かぶ小さな漁協からも流通便を使って集荷しているらしい。

売場面積160坪、年商7億円、出荷者700人以上。平成23年にリニューアルしたとのこと。

その他、産直野菜売場は普通。精肉はテナントだった。

 

次回は醤油と割り箸持参で訪れたい直売所であった。

 

 

※店内撮影は許可を頂いて撮影したものです。転用不可。

 

2017年01月30日

繁盛のヒントは売上=客数×客単価にあり

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「まずは売上を、何とか利益を・・・」このような気持ちで日々販売活動に従事なさっている小売店の方々が大半ではないでしょうか。その売上増を実現す
るために、小売店が手っ取り早く行う考え方は「客数増」その中でも「新規客の獲得」を重要視します。代表的な手段としては「特売セール」「チラシ大量配布」「ポイント10倍サービス」などで、当店に滅多に来ないお客様をそれを撒き餌にして無理やり来店させ、数字上の客数アップだけは実現させます。
下の図をご覧ください。月商60,000千円の食品スーパーの事例です。毎週3回折込チラシに目玉商品を掲載し。新規客(1回客)を月間延べ5000人集めました。しかしお店の屋台骨を支えるのは残りの既存客5000人なのです。この既存客5000人を6000人にする。来店回数を5回から6回に増やす。そういった戦略や考え方をじっくり取り組んだ方が結果的には安定した売上、利益が確保できます。客単価も一緒です。一品単価200円を210円に。買上点数10点を10.5点、11点に。そのような結果につながる陳列や演出、接客は何なのか。残念ながら新規客に目を奪われ、日々のディリー業務に埋没した結果2,000円あった客単価を1,900円、1,850円にしてしまう販促を自ら選んでしまっているのです。

 

「売上=客数×客単価」。販売の原理原則、商売人やオーナー様には釈迦に説法かもしれませんが、現状分析のヒントは「売上=客数×客単価」に実は隠されているのではないかと思っています。同じ「売上=客数×客単価」でも前年対比や前月、前週対比。平常日と土日曜日、特売日対比。午前中と夕方、閉店前。競合店出店前と出店後。様々な切り口で比較することにより傾向値が見えてきます。傾向が見えれば仮説を立て対策を打つことが可能になります。
また、店舗では自店や担当部門の「売上=客数×客単価」しか知らず、他店や他部門がどうなろうがどこ吹く風的な担当者も存在します。更にパート、アルバイト段階になるとパンの発注数と見切りタイミングしか知らず(教えられていない)売上動向に全く無関心な作業専従スタッフになってしまっています。
現場が「売上=客数×客単価」を知り、理解することで、より店舗全体、企業全体の対策や戦略が立てやすくなると思います。
「全員の戦力化とベクトル合わせ」に「売上=客数×客単価」をテーマに考え行動されてみてはいかがでしょうか。

2015年12月30日

簡単!SNSを活用した集客策とは

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「売場から情報拡散を!」


テレビCMが流れている新商品を店頭に大量陳列しても以前と比べ全く売れなくなったと言う声を良く聞き来ます。消費者のニーズや価値観が多様化しすぎてメーカや店舗側も「コレっ!」と的を絞った販促策が打ち辛く、効きにくい時代に突入してきました。消費者が自分にメリットが無いと思ったCMの情報を回避する傾向が増えており、字が読めない幼児でさえスマホの「スキップ」ボタンを平気に押している時代なのです。その為、チラシを入れても特売商品ばかり買われ、イベントを企画してもイベント当日しか来店されない。そのような事で頭を抱えている経営者も少なくないと思います。

 

そんなお店には朗報です!SNSを活用した「拡散販促」です。今までタブーとされていた店内撮影をOKし、来店客自身でユニークな商品や楽しいイベント、名物スタッフなどをWEBで拡散し、新たな来店に繋げるものです。これだと店側でフェイスブックやツィッターなどのアカウントを取る必要は無いので年配スタッフが多い農産物直売所などでも充分OKです。必要なのは「店内撮影OK!」と言ったPOPと「撮影ルールとご法度について」告知しておく。あとはひたすら消費者が喜ぶ(お店、商品のファンになる)ネタづくりにスタッフ全員で励むと言う事であります。お客様の琴線に触れれば勝手にどんどん拡散され、来店客、売上が増えるはずです。

 

「SNSの店内画像を見ました!」と言って来店する事で店内撮影は強力な武器となります。この「拡散販促」を行うには、タブーであった店内撮影を認める事と思わず撮影したくなるようなネタの提供を欠かさない頃が大前提です。また、立地条件も問わないので、目立たない店舗や過疎地なども逆に消費者を引き寄せるきっかけづくりに役立ちます。

 

こうした中、一部の小売店では来店客の店内撮影を認める動きも出てきています。ヨドバシカメラでは2015年から店内撮影を認めています。


「拡散販促」私が一番効果が高いと思った業態は飲食店と道の駅(農産物直売所)です。いずれも不特定客を対象にした、一見さんが多い業態です。チラシやイベントで継続集客が難しいからこそこの「拡散販促」チャレンジしてみてください。

 

 

2019年04月26日

直売所の無料店舗アドバイス始めます!

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実は当社、昨年の12月1日で創業丸10年を迎え、今は11年目に突入しております。

創業当時、「10年間で生き残れる起業家は約1割しかいない」「まずは10年潰されず廃業せずに存続を」とある先生から言われました。今はもっと厳しいらしく、調べてみると会社存続率(会社生存率ともいうらしい)中小企業で5年14.8%、10年で6.3%ともっと厳しくなっていました。すなわち、1000社創業設立しても10年後残っているのは63社だけ。

当社もこの63社の中に入って生き残っていた訳です。10年間、ブログではとても書ききれない様々な出来事がありました。震災もありました。売上が10,000円しか無かった月もありました。それでも様々な人達に支えられ、応援して貰い、超低空飛行ながら墜落せず10年間飛び続けることが出来ました。

 

10年目の昨年、何か感謝的企画やイベントを実施してみたいと思ったのですが、家庭の事情なども重なって結局実施出来ませんでした。

 

11年目の今年の正月、少しだけ落ち着くことが出来ました。

 

今なら少しだけ感謝企画が出来るかもしれない!

今一番お世話になっているのは東北の直売所や生産者さん達です。その直売所や産直関係の方への恩返しとして、「直売所無料店舗アドバイス」なる事を考えました。東北地区限定で。本当は全国でやってみたいのですが、日帰りでの無料となるとあまり範囲を広げてもお互いに負担が増えるのでまずは近場で始めてみます。直売所が儲かれば、生産者さんやその地域も元気づきます!

案内のバナーにも書きましたが、実は直売所の現場スタッフらは日々売上を真剣に上げよう、客数を増やそうと日々考えています。しかし、具体的な対策や手法が中々わかりません。それは原理原則を含め基本的な教育を店舗でされてこなかった(出来なかった)ケースが多くあります。

その現場に対し、どこをどう直せば良いのか具体的なアドバイス、店舗診断を行い、改善の気づきとヒントを与えて行こうと言うものです。

東北だけではありませんが、家族経営や小規模の直売所は今、非常に低迷しています。

実際、店舗改善や売場の見直しをしたくても、費用を捻出できなかったり、組合メンバーなどの中で承認に時間がかかるケースがあります。

そう言った中小直売所の「お助けマン」として沼澤が少しでお役に立てればと思い企画実施いたします。

取りあえず、月に1~2店舗の無料アドバイス。期間は今年1年間は継続してやってみようと思います。

スタートは3月1日。震災から今年は6年目。丁度良い!。

ご興味ある方は気軽にお問い合わせください。

 

※ちなみに会社生存率の話に戻りますが、20年目で0.4%、30年目で0.021%らしい。

30年目はリタイアしているかもしれませんが、20年目の1000社中4社の中に入っていたいですね。

頑張ります!


2017年02月05日

直売所の悩み①会員の高齢化・後継者不足

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仕事柄、直売所や食品スーパーの産直スタッフ、生産者らに現状の課題についてアンケートを取ることがあります。すると決まって上位1位、2位に上げられるのが「会員の高齢化・後継者不足」問題であります。

 

「会員の高齢化・後継者不足」だと何が問題なのでしょう?

それは会員数(生産者)の減少→納品数の減少→売上の減少(慢性的な)

というように、直売所の存続に直結する死活問題なのであります。

 

少子高齢化や第一次産業離れは、日本国全体の問題であり、それを先取りする形で地方や個人農家に波及しています。

こういう状況でジタバタしても始まらない!と言う大学の先生等も居ますが、私は可能な限り知恵と汗を出して、「会員の高齢化・後継者不足」の緩和、売り上げ減少カーブを描かせない努力は「商い」を志す人たち(店舗)には絶対必要だと確信している1人なのであります。なので、ジタバタ論を書かせていただきます。

 

 

高齢農業者に今少し頑張って、生産・納品を続けていただくには、こちら(店舗)も何らかの支援策が必要だと思います

 

イメージは、「高齢生産者に優しい店舗!」

 

高齢者に優しいサービスやシニア向け商品などと言う言葉は良く聞ききますが、「高齢者に優しい店舗=弱者(高齢生産者)を支える売場づくり」は聞いたことがありません。要は納めやすい売り易い売場提供!と言うことです。

 

具体的には、高齢生産者への①納品代行(搬入出来ない生産者の出荷代行)②高齢者だけの売場やイベントの企画③会員活動への声掛け参加(納品量は減っても会合や視察旅行などには必ず声掛けをする)④栽培勉強会などの講師依頼⑤商品づくりのプレゼン勉強会への声掛け参加(高齢農家は作物づくりは上手ですが、形や見栄え、パックの仕方やラベルなどの魅せ方は若い人と比べ苦手意識を持っている場合が多い)などなど。

要は店舗や若手らから「まだまだ頼りにしています、されています」と言う受け入れ体制づくりが大事なのです。人間、いくつになっても頼りにされることほど嬉しいものはありません!

 

自分が作った野菜を喜んで買う消費者を見て、より生き甲斐や生活の励みとする高齢生産者はまだまだ沢山おります。その元気ではつらつと動く老人達を見て、子供や孫たちは安心し、自分たちも頑張らねばと思い返す人生の先輩となるはずであります。そしてその地域全体も元気、活性化していくきっかけ作りとなるはずです。

 

また、後継者で直売活動に参加している方々は基本積極的で意欲的な若手が多いです。それらの若手らに対し店舗(組織)として対応してあげると、彼らの行動意欲やアイディアなどは高まり、更に店舗は活性化するでしょう!問題は今までそう言った、ステージやシナリオを全く用意して来なかったことにあるのです。場を与えて上げましょう!店舗側から。

 

具体的には、①後継者だけの売場コーナを作る。②店舗として開発したい新規作物や栽培方法を相談、委託(提携)する。③後継者だけのグループ活動を店舗として支援する。④学校や職場体験など地域を巻き込んだイベントを一緒に企画し、サポートしてあげる。などなど


また、後継者ではありませんが新規就労者を掴まえるのも明日のわが売場を補う重要なポイントです。

現在、農業と関係の無い異業種や全くの初心者まで、目的をもって農業を始める若手や家族農家が増えております。

彼らは独学で農業を覚え、JAなどにも出荷せず、ネットや飲食店などに販路を求めている場合が多いです。

そのため、直売所に納品しお客さまから生の声を頂いたり、有人試食などで反応をチエックすることに大変興味を示す場合が多いです。

また、周りと交流を持たずネット情報などで農作業しているケースも多いので、同世代の後継者との交流や高齢農家等の野菜作りのノウハウやアドバイスは涙が出るほど有り難く嬉しいものです。

 

「高齢農家」「後継農家」「新規就農者」などを店舗側で上手にマッチング、プロデュースしてあげることが、店舗側の生産者確保、納品数安定に絶対繋がります。この3者のレールを引いて繋ぐ役目は「店舗」「担当者(店長)」しか居ません。

 

待っていても「生産者」「納品数」は増えません! こちらから仕掛けて見ましょう!

是非、チャレンジしてみてください!

 

 

2017年05月11日

直売所 負のスパイラルとその解決方法②

「生産者と商品を集める」「来店客の期待と満足度を裏切らない」「意欲とコミ二ケづくり」

 

では、一体どうやって「生産者を集めるのでしょう・・・」

 

まず、その前にお聞きしたいことは貴店は「生産者募集活動を行っていますか?」

 

私が過去伺った、直売所や食品スーパーのインショップの場合、半分以上が「具体的な募集活動を現在行っていません」でした。

また、行っている企業でも売場に「生産者募集中!詳しくは店長○○まで」と書かかれた日に焼けたPOPがある程度で、出荷を考える生産者が「このお店に納品して、本当に大丈夫なのだろうか?」「真剣に募集しているのかな?」と疑うような内容です。

 

 

下記の「直売所売上回復、正のスパイラル」をご覧ください。

 

①生産者、出展者を集める

ここで一番重要なことは、「受け身の募集では無く、働きかけの募集を行う」「生産者=農家に拘らない。様々な出展者を集める」ことです。

 

実際の募集活動では、

①「出展者募集説明会の開催」をこちらで日時と会場を確保し開催を行う。←告知に自店チラシや売場でPR。

②「生産者友人や職員、業者などから紹介」。自社の職員の親戚や友人に農家は居ませんか?是非、紹介を!

③「脱サラ農家や新規就農者へ」定年後農業を始めた方や若手の新規就労者などは既存ネットワークが乏しく販路を求めています。少量ですが安定した入荷が期待できます。

④「法人農家」商品は偏りますが、大量集荷が期待出来ます。県の展示会や行政絡みの紹介を。

⑤「農家に拘らない、出展者でもOK」主婦が作った手作り雑貨、起業家が作ったぐい飲み升、地元メーカの菓子や日配品、授産施設の利用者さんが作った有機野菜や手作りパンなど。

こういった“出展者”が集まるとバラエティある道の駅的な雰囲気の期待感漂う楽しい売場になります。但し、雑貨などは見るのは楽しいですが、そう売れるものでもないので、販売スペースを限定したり、月替わりにしたり工夫が必要です。

 

②品揃えを充実させる

①でそこそこの生産者や出展者が集まり、売場が何となく賑わってきた。

次はこの売場を夕方や平日にも持続させなくてはなりません。

特に夕方の品薄状態は働く主婦層をターゲットにしている直売所の場合、致命的です。

ではどうやったら夕方まで商品を切らさず置いておけるのでしょうか?

直売所の場合、基本「売れ残りは生産者が引き取る」ことになっています。これが直売所の鮮度の魅力でもありますが、このことが逆に生産者の出荷意欲にブレーキをかけてしまっているのです。

 

「売れ残りを引き取りたくない」→「少なめに出荷する」→「売場が貧相になり売れなくなる」→「ますます少なめに出荷する」。生産者の行動心理からこのような悪循環に陥ってしまいます。

1)「売れ残りは必要悪!完売より毎日一個売れ残り!」の重要性(チャンスロス)を生産者に伝え、理解させる

2)「足りなくなりそうな時はお願いできる生産者を作っておく」(品種別に)。その為には、常日頃の関係づくりが重要

3)「お願いした時は徹底してその商品の販売サポートをする。この場合は多少のえこひいき販売も可。完売(準完売)すればその生産者との信頼度は増し、次回も頼み易くなる。もし他の生産者からえこひいき販売についてねたみ、やっかみを言われたら、〇〇さんも是非、午後から出荷してください!」と

 

③来店客の期待度と満足度アップ

これはあくまでも私自身の感想なのですが、直売所を訪れる客の過半数が「買う気満々=購買意欲」「興味津々=宝探し」のワクワク、ドキドキ感で来店される思っています。その理由として直売所の開店時間前から目当ての商品を求めて並んだり、スーパーのインショップでもスーパーの青果売り場へ行く前にまず産直コーナに立ち寄り品定め購入をしてから、他の野菜をスーパー青果売り場で補完購入している購買行動を目の当たりににしてきたからです。

ですので、来店する前に「期待感」、来店後に「満足感」を最大限に出来る、ワクワク、ドキドキの鮮度や品揃えやイベント企画が重要なのです。

 

家→何か楽しいものあるかな?店→良いもの発見!買おう!家→美味しい!買って良かった、また来月行こう♪→店

期待感や満足度を調べる方法として、「潜在意識調査」「来店客満足度調査」などがあります。定期的に調査を行い、売上伸長の裏付け捜査を行う事が末永い期待度、満足度アップを持続させるコツとも言えます。

 

④販促で更なる集客を目指す!

③は基本的に店舗の存在を知っているお客様の購買心理や動向です。即ち、自店ファン=リピーター育成ですが、これが軌道に乗って目に見えて自店ファンが増えてきたら、次は「新規客の獲得です」。

これは店舗の存在を知らないお客さまは勿論のこと、以前行ったことがある。店の前を通ったことはあるが寄ったことは無い。こう言った過去の潜在客も集客対象にします。ですので、折込チラシよりは広域のタブロイド新聞やラジオCM、イベントも回数よりも内容を濃くします。いわゆるインパクトの大きい販促企画です。このストーリーで来店前の期待感を煽り、実際来店して満足して帰って貰ったら、あとは口コミ宣伝で当分増客します。(土日)

更なる集客の為には、広告費を削ったり内容を貧弱にしないこと。より確実に集客に繋がるイベント内容を企画すること。失敗してまた実施するより、より確実性を狙う。万が一失敗したら、原因を探り再度挑戦してみる。

注意する部分として、③の体制が固まる前、即ち店舗満足度=自店ファンが達成レベルになっていない内に、大々的な集客イベントを掛けてしまい、せっかく来店したお客様に不満を与え、生産者たちにも迷惑を掛けてしまう。こういう焦ったケースが実際には良くあります。その為にも、しっかりした販売計画と時間が必要です。

 

絶対「新規客獲得」の前に「リピータ育成」「売場完成!」です!

この順番を間違えると、最悪状態のお披露目会となってしまいます、くれぐれもご注意を!

 

⑤更に生産者、出展者を集める

この段階まで来ると、確実に売上、客数が上がっていると思います。売上増=生産者手取り増なので、おのずと生産者間でも口コミで拡がります。

「○○直売所最近すごく売れるみたいよ~」「○○さん、先月販売実績100万円超えたんだって~」。事実から良いうわさまで、いろいろな場で話題になり始めます。

①の時はメンバーになることを躊躇していた生産者、出展者達に向けて再度募集を掛けて見ます。お題目は「売り上げ絶好調!商品が足りません!生産者募集説明会」「好評につき、追加募集実施(人数限定)」など。

また、①で声掛けした方々にも「おかげさまで絶好調なのです、改めてご検討して貰えませんか?」と先方も覚えていますので初回より圧倒的に声掛けし易くなります。

 

⑥生産者の販売意欲、店舗の信頼づくり

⑤で新たな生産者らが増えると、ますます売場が賑わって売上もより長期安定してきます。しかし、生産者が増えると言うことはある面、「ライバルが増えた」と受け取って販売意欲を減退させてしまう人も居ます。中には「あそこは置く場所が無い」「他の生産者が隅に移動していた」等と言ってお店を離れてしまう生産者たちも出てきてしまいます。こうなると本末転倒、何の為に生産者、商品を集めたのか。になってきてしまいます。

それらを防ぐためにも生産者と店舗(現場スタッフ)らとの定期的な会議をお勧めします。会議と言っても固い内容だけでは無く、繁盛店の事例や成功した生産者のノウハウ、販売イベント計画など。お茶とお菓子を食べながら1時間程度の「お茶っこ会」で充分。要は生産者の考えや意見をどれだけ店舗、現場が吸い上げて対応してくれるかなのです。ほとんどの直売所やスーパーではこういった機会を実施しておらず、また実施していても片側通行の風通しの悪い会議が多いと聞いております。逆に言えばしっかりしたコミ二ケーションづくりの場と姿勢を提供している店舗への離会員率は少ないと言えますし、他の直売所との差別化に繋がります。

ある直売所の話ですが、生産者向けの勉強会を定期的に開催していました。手書きPOPや陳列のノウハウなど1時間以内の基本的な内容でしたが、「そういう勉強も是非してみたい」と言う生産者数人が噂を聞きつけて他の直売所から参加してきました。こちらは有償参加でしたが、「販売のスキルやマーケティングも教えてくれる直売所」と言う噂が立って、それをきっかけに何人かが新規産直メンバーとして登録したことがありました。

 

「生産者と商品を集める」「来店客の期待と満足度を裏切らない」「生産者の意欲づくりと現場とのコミ二ケーションづくり」この3点が産直売場活性化の胆です!

 

2016年05月27日

直売所 負のスパイラルとその解決方法①

「生産者不足」「陳列商品が乏しい」

 

地方の農産物直売所や食品スーパー併設の産直コーナをコンサルティングすると現場から上がってくる相談内容のベスト1はこれであります。

「登録生産者数はそこそこ居るのですが、実際に毎日納品してくれる生産者1/5位しか居ません。」「午前中は商品があるのですが、午後はガラガラになってしまいます」「どうしたら、生産者や商品が増えるでしょうか?」先日訪問したスーパーマーケットでも同じような質問をされました。

 

では、何故産直商品が不足、乏しい現象に遭遇し、毎日悩まなければならないのでしょうか?

 

下記の「直売所売上ジリ貧、負のスパイラル」をご覧ください。

 

①②生産者、陳列商品の不足

根本的な原因はここにあります!売場面積や来店客数と比較すると少ない生産者数とそれに伴う陳列商品の不足。OPEN前、産直販売に期待を掛けすぎ、生産者を集めるよりもまずは売場を大きく取りすぎてしまったスーパーや朝一番しか納品されず、午後から品切れ状態になってしまう直売所などはこれに該当します。

 

③来店客の満足度低下

直売所を訪れる客の購買心理はスーパーの食品売り場に行くのとはだいぶ違います。「何か新鮮なモノないかな?」「珍しい野菜は?」「訳あり品は?」「この前食べて美味しかった○○さんの漬物、今日はあるかな?」」食品スーパー併設の産直コーナも同じです。過半数の主婦はまずは産直コーナに立ち寄り、おメガネに叶ったものをカゴに入れ、産直コーナで揃わなかった物をスーパー部門の青果コーナで補完購入しているのが現実なのです。産直ファンの客は「非日常的なもの」「宝さがし」「ワクワク感」を求めて直売所、産直コーナに立ち寄ります。なので、せっかく来店したのに「商品が無い」「売場がガラガラ」「他県商品が並んでいて間違えて買ってしまった><」など。

 

④客数減、買上点数減

せっかく来店したのに期待を裏切られた客は確実に足が遠のいていく。また陳列商品も少ないため買上点数も比例して当然下がり、来店しても買って貰えない、不満を持って帰ってしまう「チャンスロス」状態が続き、商品回転率も下がり鮮度も劣化します。

 

⑤(長期)売上ジリ貧傾向

④までの間に抜本的な対策を講じないと、売上低迷が一時的では無く長期的な継続傾向となってしまう。これを「長期売上ジリ貧傾向」と言います。

「まだ前年対比90%だから大丈夫!」と高をくくっていると、90%(今年)×90%(来年)=81%(2年前対比)。90%(今年)×90%(来年)×90%(再来年)=72.9%(3年前対比)。とあっという間に3割減になってしまいます。

 

⑥生産者の販売意欲、店舗への信頼減

⑥生産者も一生懸命作って納品しても売れない。売れなくても店舗側は何も対策を講じてくれない。おまけに担当者から「○○さん、もっと沢山納品してくださいよ」とお願いされ、追加納品しても翌朝バックルームの返品棚に無造作に置いてある。こうなると当然ですが、店舗との信頼関係も薄れ、生産者は売れてしっかり管理対策してくれる他店へ鞍替え納品します。そして売れない店舗の「烙印」を生産者に押されると、口コミで生産者間に広まり更に生産者鞍替えのきっかけづくりになってしまいます。一度鞍替えされると中々生産者は戻ってきてくれません。益々、生産者が脱退し「長期ジリ貧傾向」「生産者不足」に拍車がかかってしまいます。これこそ正に「直売所売上ジリ貧、負のスパイラル」なのです。

 

対策はまずは「納品商品」の量と質を基準値まで戻すこと。そしてそれを購入するだけの「客数」を安定集客できる店舗力を維持することが重要です。

でも現実的にはこの両輪を復活させるのは中々一筋縄ではできません。

 

次回では具体的な回復策のヒント、アドバイスをお話しいたします。

 

2016年05月21日

直売所 生産者の集め方!基本の「キ」

「売る気満々の本気販売スタッフと仕組みづくりで売れるお店づくりを」

このHPに新規で来られる方の検索項目ベスト5いつも入っているのが、「生産者の集め方」「会員募集」など直売所の新規生産者=野菜や果物を新たに出してくれる方々をどう集めて行ったら良いでしょうか?と言う質問です。

確かに会員生産者増加=出品数、品揃え増=客数、売上アップと言う計算式で考えるのでしょうが、残念ながらこれは一時的な現象のみです。

即効性のある手法として、「チラシや販促物での告知」「生産者募集説明会の開催」「行政や地域とのネットワーク」など私自身も三種の神器として実際に行っております。しかし、これだけでは絶対ダメなのです。

一番重要なコトは「売れる店、売れる売場に今以上にすること」なのです。実はコレだけなのです。しかし、絶対なのです!

今出展している生産者の悩みとして、「マンネリ」「返品回収が面倒」「スタッフが不親切」「人手が無い」「知っている仲間(生産者)が少ない」など色々ありますが、一番の最重要課題は「売れない><」と言う事なのです。生産者や漁師が夜明け前から朝取りして時間を惜しんでパック、配送した商品を売場で真剣に販売していない、販売を本気で代行するスタッフが少ないと言う事です。

生産者は売れる店、真剣に販売代行、販売応援をしてくれる売場にはまずどこよりも1番に持ってきてくれます。その姿勢を口コミで聞いて他の生産者も増えて行きます。するとお客様も増えます、スタッフは生産者やお客さんに感謝され、ますます仕事(販売業)に誇りややりがいを感じて行きます。

 

私はスタッフ指導や現場プロデュースなどで全国の直売所に出向いております。その際も必ずと言ってよいほど「生産者募集のノウハウやアイディア」を質問されます。しかし、その反面「午後からは売場に人は要らないだろう」「お客も居ないのにレジは必ず2名体制」「レジスタッフは売場や販売ヘルプはさせない」など、売上に直結しない政策やルールを行っている、スーパーのインショップや直売所が多数存在します。

 

「あの店に納品したらスタッフが本当に一生懸売ってくれる」「傷んだ商品は勿体ないと言って自らカットして試食として提案してくれた」「返品があった日、本当に申し訳無かった。次回は完売するよう頑張るのでこれに懲りず納品お願いします。と店長と担当者がお詫びをしてくれた」

どうでしょう?これが基本の「キ」ではないでしょうか?

会員を増やせ増やせと言っても、生産者から見れば売れない店はNG(--〆) 売れて心地良い対応をしてくれる店を最終的に選ぶはず!

「あの店は納品したら、店長筆頭に徹底的に売り切ってくれる!安心して納品できる店!」これが答えです。

残念ながらこのレベルまで言っている直売所は日本全国ほとんどありません。

これに近づける仕組みづくりや販売戦略をもう一度見直してみて下さい!

私もこういう生産者、消費者、販売者らが満足し、ワクワクする直売所を創り上げたいと思っています。

 

 

※スタッフが居ても販売行為をしない、産直売場は「無人販売」と一緒! だから売れないのです(--〆)

 

 

2016年09月13日

直売所 店舗コンセプトと販売ルール、永遠に守るべき?

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「地域外品や仕入れ商品の扱う店舗、良し悪しは?」

OPEN5年目、会員数50名強の東北の某直売所。聞くところによると売上のピークはOPEN初年度で以降3年間右肩下がり。しかしほとんどの会員に危機感も無く、対策も無い。このままでは今年度も更なる減少が予測され、店の存続も危うい。昨年「何とかしたい」と行政経由で連絡が来ました。

 

私が「まず、具体的にどうしたいのですか?」と聞くと、店舗役員が「売上を回復させたい」「可能なら、ピーク時の初年度まで戻したい」ということだった。詳しく訊くと、前年割れの前年割れ続きで今やピークの70%ぐらいになっているらしい。

 

取りあえず、現場をリサーチとヒアリングしないと方向性も対策も出せないと言うと、先方の希望もあり、翌月一泊二日で現地診断に入った。

5年前と比較すると会員数は横ばい。しかし、納品数はどうだろうか?POSデータの売上折り返し時間に注目した。営業時間は9時~17時。5年前の4月の折り返し時間がほぼ11時前後。しかし今年度は12時~13時。明らかに午前中の売上が低い。午前中の品数が少ないのでは無いだろうか?

1泊して翌日土曜日の朝、売場を見に行った。生産者は来ている。しかし、各生産者納品数が少ない、乏しい。開店時間が過ぎても野菜売場の2/3がやっと収まった程度。11時までには売場の半分の葉物野菜が完売してしまっていた。レジスタッフに聞くと平日はもっと品数が少ないとのこと。

直売所課題のベスト3として「会員の高齢化、後継者不足」「端境期の品揃え、生産者同士のバッティング」「午後からの追加搬入」を私はいつも例として挙げますが、この直売所は「顧客の期待値>売場スペース>納品数」と言う、品数の圧倒的不足が原因だと判断しました。

 

午後からの役員を交えた会議で上記、私の見解を話しました。

「売上を回復させるには、まずは納品数(品揃え数)を増加させましょう。」「イメージは初年度並みの陳列量の確保です。」「できますか?」

ここで、役員の意見が二つに分かれた。

A案は「新規生産者を募集しよう」B案は「今の生産者にはっぱを掛け多く納品させよう、イベントを多く入れよう」

この直売所の会員要項では「郡内に居住か生産地があること」と明記されており、他地域や仕入品などは販売出来ない事になっていた。

A案では「高齢者、後継者不足の郡内限定ではすでに限界。売上を回復させるためには。他地域(県内限定)や非会員(仕入商品)も販売すべき」

B案では「他地域商品では産直のコンセプトから外れる。イオンと一緒。ゆくゆくは価格競争になってしまう。」

上記の様な言い分で喧々諤々約3時間、収拾つかない状態で、いつのまにか日が暮れてしまっていた。(ーー;)

 

日を改めて、再度訪問。

今度は生産者の代表数人、役員、従業員、お客様代表(地域の直売所マニアらしい)合計10名ほど集まり、前回の続き、解決策を話し合いました。

 

私から、「売上を回復させるのは現状のままではNG。大きなメス(改善)を入れる必要があります」「これは皆様、理解できますか?」一同納得。

私「その為の一番の近道は品数、品揃えの確保。具体的には5年前の陳列量が目標です。」

私「最終決定するのは皆様ですが、産直プロデューサーとして客観的な案を今回いくつか持ってきました。皆様、聞いてください。」

 

●商品を増やす

①他地域(県内に限り)生産者を会員として認める。但し他地域会員数は全体の10~20%以内とする。%は毎年役員会で決定する。

②新規就農者や起業家など入会金免除の会員も募集する。但し売上歩合に差を付ける。(正会員に歩合5%プラスなど)

③現生産者には出品を強く促すとともに、午後から追加搬入(こちらから電話して持って来て貰った場合)は融通を利かす(何か特典を考える)

④足が無く、持参出来ない生産者に対し、こちらから野菜を回収し、陳列代行まで行う(まずは土日限定で)

※姉妹都市の産直品、物産品の仕入れ販売→行政と連動

●売上を増やす

①前年の販売実績を作成、売れる商品の作付計画を促す。一緒に考えていく。定期的な販売ミーティングの開催。

②仕入品の販売実績データも開示。「会員さんたちに栽培して貰えればこれだけ売れた」と作付け、栽培を提案。

③定期的なイベントを生産者とスタッフらで計画実施。生産者が必ず売れて儲かる日を作り、納品数と来店客数をその日は最大限にする。

 

この日も3時間話し合いましたが、結局この日も結論は出ませんでした><

 

後日、役員さんから電話が入りました。

「他地域(県内に限り)生産者を会員として認めました。」「午後から追加搬入の協力者には、【協力スタンプ】を押印して、総会の時に表彰する事にしました。」「販売実績開示や仕入品の栽培提案など定期的なミーティングを開催することになりました。そうしたら現場と生産者とのコミ二ケーションが取れるようになり、今まで嫌がっていたイベント計画や応援なども協力的になってきたのでビックリです。」

結局はコミ二ケーション不足だったのでしょうね。外部の私が客観的に「物申す」して、少し風通しが良くなり、アイディアと行動力が生まれたのでしょう!売上はピーク時まではまだ戻っていないものの、95%前後までは回復。なので前年対比だと130%~140%伸長とのことでした♪

 

私は、直売所が安定存続するには「お客様の立場で(鮮度と品揃え)」「生産者の立場で(販売先の確保、収入の確保)」「お店の立場で(運営と存続)」この3つがバランスよく維持されなければならないと思っています。

 

今回の店舗は「お客様の立場で(品揃えが悪く)」「生産者の立場で(安定した収入が望めない)」「お店の立場で(存続が危ぶまれる)」こう言った状況でした。

 

このバランスを崩した状態では長くは望めません。

今回、コンセプトやルールを一部改訂や変更しても、上記三者をより満足させる事が出来るのなら、結果的にこれも有りだと思いました。閉店してしまったら三者とも悲しむだけです。皆様だったらいかがでしょうか?

 

 

 

2017年04月05日

無人販売機で年商一千万越えとは!(^^)!

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宮城県仙台市にある農産物の無人販売機、ただものでは無い!何と年商千万越えだとか!(^^)!

早速、現場を視察に行って来ました。

周りはマンションが立ち並ぶ住宅密集地。

大手コンビニの駐車場の一番端にこっそり立つ2坪ぐらいのモルタル小屋と中にはコイン式の無人販売機。

丁度、納品の軽トラックが停まった。それと同時にお客が集まってくる。

結局半分ぐらいがロッカーに納品する前に相対で売れてしまった。

納品の運転手さんにインタビューする。自宅は近くだが分散してある畑からかき集めた農産物を日に4~6回納品しているらしい。お客さんは大体の納品時間を覚えており、その時間付近になるとコンビニ付近でウロウロと軽トラが到着するのを待っているらしい。

 

いよいよ建物の中に入る。ん?何か違和感あり。そうだ涼しい!(^^)!

冷房完備だ!尚且つ、ロッカー内にも冷気が入るらしい。なので鮮度管理が下手な有人の直売所よりしっかりしている。

価格帯は100~300円。50個近くあるロッカーの内、60%ぐらい農産物が入っていて稼働していた。そしてロッカーが清潔。キレイに管理されていた。

私は産直品を購入する場合、普通は有人の農産物直売所を利用する。無人販売は利用しない。理由は①不衛生、汚れて傷んだコインロッカーが多い②鮮度が不安、朝取りなのか昨日の売れ残りなのか、不明。③管理が心配、お金を入れてもちゃんと動作するのか、ドアが開かなかったらどこにクレーム連絡したらよいのか。

しかしこのコインロッカー式無人販売機は上記の不安を払拭してくれる。すばらしい!本当の中間マージンオールカット!

ロッカー稼働率60%として30個×日/5回転×平均単価200円×365日=年商10,950千円

年商千万円越えは充分に可能だ。

 

しいて難点を上げれば、商品の全型が見えない、手に取って見れない事である。

これでロッカーが商品全型を見れるスケルトンタイプなら申し分ない。

 

このビジネスモデル、他でも使えないかな、本当に素晴らしい!

 

2017年08月25日

消費者は生産者とのコミ二ケーションを望んでいる

産直売場に朝忙しく納品する生産者たち。

「ちょっと待った!」

 

開店前ならしょうがないが、開店以降(営業時間内)に売場に納品する生産者だったら「忙しく、慌ただしく納品」より「ゆっくり、お客様との会話納品」の方が圧倒的に売り上げが上がる。私の感覚だと納品時の一時の売上かもしれないが2倍~3倍以上に会話しながらだと売れるような気がする。基本的に消費者は会話=情報を欲しがっている。相手は誰でも良いわけでは無い。社長<店長<担当者<生産者。商品を知っている担当者や作った生産者と会話し、旬の時期や選び方、食べ方、保存方法などの様々な情報を欲しがっているのだ。しかし、売場ではめったなことではお店側からお客様に声を掛けない。いや掛けてはいけないのだ(半分そう教えられている)。だから生産者も一緒!伏し目がちにそそくさと早足で売場を歩き、ちゃっちゃっと陳列納品し、すぐお店から逃げるように出て行ってしまう。消費者は生産者とコミ二ケーションを取りたがっているのに自分達から放棄しているのだ(これは私の売場体験からも間違いない)。その場で10分でも立っているだけで良い。決して売り込みなどしてはいけない。にっこり少し疲れた表情で自分の商品の前に立っていると、お客様の方からナンパ(声を掛けてきてくれる)してくれる。それを生産者の貴方は大きな声でゆっくり丁寧に話すだけ。話す人間数に比例して商品はどんどん売れていく。慣れてくると顔見知りが出来てくる。こうなればしめたもの!「奥さんこの前のどうだった?」「昨日今日寒かったから、今回のは更に美味しいよ」「今週でそろそろ食べ治めかな~」お客様は更に買ってくれる。その光景を見た他のお客様も安心して?慌てたように買って行ってくれる。

これってある種の「産直マーケティング」なんだろうな。


明日から是非売場でウロウロゆっくり納品して実践して見て下さいな♪

2016年02月18日

某スーパーマーケットのアンケート手法にモノ申す①

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昨日、A4チラシが我が家にポスティングされていました。表面は特売商品と1割引きクーポン券2枚。裏面が下記画像のアンケートでした。

 

 

①このスーパー、一体何を知りたいの?

私がこのアンケートを見た第一印象でした。実はこのスーパーマーケット、南東北北関東で数多く出店していて。まぁ知らない人は居ないぐらいの超メジャーな企業です。その一流企業がこのアンケートから何を知りたいのだろうか。なぜ・・・

②モノ申す。

まず①のお住まい確認。どこから来店されているのか商圏範囲を知りたかったのかと思われるが、これだと「桜ヶ丘」「桜ヶ丘1丁目」と書き方が混在してしまう。勿論、後者の「桜ヶ丘1丁目」の方がよりエリアが狭く限定されるので効果的であり、○丁目まで記入して貰えるよう誘導しなければならないはずである。また、ポスティングなら事前に凡その配布エリアは把握出来ている訳であるから、アンケート用紙に予め配布エリアの町名を記載し「選択型」にしておいたほうが分かりやすく、且つ集計もし易いはずである。

 

②については良く利用する順位付け、もしくは1週間に1回以上利用されるスーパーの店名などの定義を入れておかないと記入側の主観に頼る部分が多すぎてこれまた分かりづらい。お客様によっては利用するスーパーは同じでも「イオン」「イオン仙台店」と記憶しているため、「イオン」などと記入されると日本全国どこの「イオン」か全く分からなくなってしまう。①と同じように予め想定される利用店+その他( 店)と記載しておいたほうが親切である。また、昨今食品スーパーの脅威はドラックストアとネットスーパーである。ドラックストアやネットの利用状況も確認出来れば尚良かったと思う。

 

③他店と比べて足りない商品、サービスを教えてください。これが一番マズイ!余りにも漠然過ぎて書きようが無い。例えば「生鮮食品」「それ以外の商品」「接客」「設備や駐車場」など分けて記載コーナを作った方が記入しやすく、整理集計しやすいはず。そしてそれとは別に最後に「その他、ご意見ご要望」のスペースを取り自由記載させた方が良い。現状のアンケートは両方がゴッチャになってしまっている。

 

④このアンケート紙はピンク色のコピー用紙にプリントしたものであった。すなわち景品(食器用洗剤)目当てに用紙をコピーし、雑な回答を記入したアンケートが同一者から期間中1週間の間に複数回収あることが十分予測される。(景品は数量限定とは書いていない)

③サンプリング数と内容が怪しい

そのような特定者が複数回サンプリングとして計上されると、大きく偏った結果になってしまう。極端ではあるが「桜ヶ丘1丁目」100世帯しかないのに、回収が110枚あったとか。また、アンケート用紙をわざわざポスティングしたのも理解できない。新聞購読率も年々低下しているが、このポスティング自体もポスティング拒否=チラシ類お断りの表示物を大きく掲げている住宅やアパートは決して少なくない。おそらく20~30%ぐらいがポスティング拒否宅や空き家ではないかと推察する。すなわちこのようなバラマキ手法では効果は高くないのである。

では、どうしたら良いのか?!

 

④簡単!店内アンケートで十分!

今回の様な設問2~3程度でしたら、店内で清算後袋づめをしているお客様へのヒアリングアンケートで十分。

 

「お客様、1分で終わる簡単なアンケートなのですが。粗品もご用意していますのでご協力お願いいたします」「お住まいはどちらになりますか?○○丁目まで良いので教えてください。」「主に利用されるスーパーはこの中にありますか。ありましたら順番を付けて教えてください。イメージは食品購入で週1回以上行くスーパーです。」「最後ですが、当店ご利用していて何かご意見やご要望はありませんか?なんでも良いのであれば伺って良いお店作りの参考にしますので」と質問し、バインダーに挟んだアンケート用紙に順々に記入していく。最後のご意見ご要望をその場で答えるお客様は少ないので、実際は1人1分以内で終了する。以前、私も類似した店内アンケートを実施したことがあったが景品は無しであった。ご意見ご要望の場合、特に店側で聞きたいことは「不満」「不便」の改善項目である。その場合、すぐ脇にレジ従業員やお客様が居るサッカー台では無く、店内隅に長テーブルとイスを置いてじっくりと対面で聞いて上げたほうが、質の高いお客様の声が拾えるだろう。この場合は景品はあった方が良い。わざわざ意見を伝えたいお客様はある面本当のファンなのだから。

 

2020年03月06日

新規生産者獲得のアイディア②

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「待ちから」、「出向く、歩み寄るへ!」

生産者や商品を集めようと開拓し始めると、「納めたいけど現状納品出来ない、難しい」と言う生産者と必ず遭遇します。

理由は「①納品したいけど、足が無い、時間が無い」「②午前中納品が時間的に無理」「③残った商品の引取り(当日)が出来ない」などなど。

 

これら生産者の課題を解決しない事には、新規生産者を増やすことはとうてい出来ません。

 

例えば①の「納品したいけど、足が無い」と言った生産者に対しては、店側から集荷に行ってあげる。宅配便を利用する。定期集荷便を構築する。など。一軒一軒回って集めるのではなく、場所と時間を決めて集荷に伺う。例えば「毎週火曜と金曜日の午前8:30までに〇〇集会場へ」など。こうすると集荷に行く方も楽だし、中には通勤で同じルートを通る住民が近所に偶然に居て、その人の母屋を定期集荷場にしてしまった!と言うケースもありました。灯台元暗しですね。まずは実行あるのみ!

また、集荷配送料の案としてA)コンテナ1個ごとの定額料金、B)クルマ1台の変動料金、(積み込むコンテナが10個だと@1000円、100個だと@100)などがあります。B)だと「沢山集荷すると配送料が割安になります。だから皆さん沢山出荷してください。」とその現場でも出荷を促し易くなります。

 

また、③「残った商品の引取り(当日)が出来ない」に関しては、これを行うと朝と閉店後の2回店舗に行かなくてはならず、生産者にとってはかなり負担になります。お店によっては回収に行かないと(複数回)ペナルティで納品禁止になったり、廃棄した場合の廃棄代金まで請求する店舗もあります。

ただ、この方法は、私は余り感心しません。店側が「お前の野菜預かってあげているんだぞ、売ってあげているんだぞ!」だから「残ったら取りに来い、野菜捨てるのも経費掛かる、経費はお前の方で負担しろ!」と親方商売、大手資本の論理のように聞こえてなりません。

ではどうしたら良いでしょうか?私は生産者とお店との信頼関係の中でルールを決めて、「基本、葉物は2日販売。3日目から半額シールを店側で貼って、陳列場所を移動して完売を促します。」「見切り値引希望しない生産者はバックルームに保管またはこちらで廃棄しますので。」廃棄量がどれだけあるかにもよりますが、産業用の燃えるゴミの袋で出したとしてもしれた金額です。改めて請求するほどでは無いはずです。逆にいつもそれだけ多く余ってしまうのなら、売場の商品量(例きゅうりが多すぎる)のコントロールや鮮度レベルや価格面のアドバイスなどを廃棄の多い生産者に対し現場ですべきだと思います。

 

 

 

私達(店側)のルールを一方的に押し付けてませんか?

私達から「出向く、歩み寄るへ!」が新規生産者獲得の第一歩です!

 

2018年08月20日

新規生産者獲得のアイディア①

産直売上=生産者×商品数!

私は直売所のセミナーなどで話す機会がある時は必ず上記の産直売上の方程式の話をしています。

産直売上をアップさせるにはPOPや充実した設備など色々と施策があるでしょうが、行きつく処、産直売上=生産者×商品数。このどちらかあわよくば両方を増やす作戦を立て続けなければ、産直の継続的な売上伸長は望めません。

 

しかし、全国の直売所のほとんどが高齢化や離農などで出荷してくれる生産者の頭数が年々減少しています。スーパーのインショップの一角には「生産者募集中、詳しくは店長まで」などの募集POPが貼られていますが、効果はPOPを貼った数週間だけです。農家は基本地元の方々ですので、既に入会するしないは貼って数週間ですぐに決まってしまいます。


私が定期的にコンサルで入っている食品スーパーのインショップでも上記の様な課題がありました。

 

POPを貼ってもほとんど連絡がありません。そこで私は「産直チャレンジ販売会」なるものを店長に提案しました。簡単に言えば半日だけの「お試し販売」です。通常このスーパーでも他の直売所同様、新規の産直会員に関しては契約書を交わしたり、口座申請書を提出したり、生産者コードを事前に取ったりするなど「すぐ始めてすぐ止める」事は出来ません。その為に、どうしても新規の方達は二の足を踏んでしまうのです。

また、この地域は専業農家が少なく、小規模農家や貸農園でのグループ栽培が多い事を知り、余った野菜を消費できなくて持て余している事を聞きました。

 

そこで、11月の某日曜日の午前中、近隣の小規模農家さん、週末農園さん、家庭菜園さん10名限定のチャレンジ販売会を実施しました。キャッチコピーは「日ごろ、皆様が丹精込めて作っていらっしゃる野菜や果物を、一般の消費者に味わっていただき、今後の野菜づくりの参考やちょっとしたお小遣い稼ぎ、皆で楽しくやってみませんか!」と言うものです。

 

当日は、ビックリ!

開店前からお客様が並んで順番待ち。半分素人さんの野菜なのに・・・

 

 

私が思うに、お客様はきっと「宝探し」の気分なのでしょう。産直と言えど、規格やキレイな野菜が多い昨今、泥付ネギや葉のついたニンジン、無農薬で少し虫に食われた小松菜などは逆に希少価値があり、ワクワクドキドキ感があるだと体感しました!また出品者の中にはヨーロッパ野菜など数は少ないですが珍しい野菜を栽培している人も居てユニークなマルシェのイメージでしょうか。

ただ、どうしても品質などで不安な商品もあったりするので、その辺のチェックとホロー体制(事前の商品確認やワケ有りPOPなど)が必要ですが。

 

そして結果はと言うと、3時間弱の販売時間の中で完売の生産者が出るほど大盛況でした。

参加者全員から「来年春暖かくなったら、第二回を実施したい」と言う声を頂きました。

 

そして、企画の最大目標である新規会員も1名だけですが、申込みがありました。

聞くと、「毎日出品しなくていけないと思っていた。時々、野菜が余剰に出来た時だけでも良いなら。それに自分の作った野菜が売れるのが楽しかった♪」

話してみると、色々な誤解があるのですね。


新規生産者、集まらないのなら、こちらから仕掛けないと!

少し考えて仕掛ければ必ず生産者や商品は増えます。増えないと産直売上は伸びませんよ!

 

2017年12月27日

折込チラシをゼロから見直す

あるスーパーマーケットの経営者から相談を受けました。

「どうも折込チラシの効果が薄れている、マンネリしているのだろうか?」

聞くところによると、折込チラシを平均週3回の年間約150回、10店舗のスーパーなのだが1回約15万枚、年間費用2億4千万、売上対チラシ経費約2%のことだった。以前は週2回だったそうだが、近所にイオンのビッグが出来てからは週3回。またポイント10倍デーも昨年から始めたので、ポイント経費も含めると3%を超えてしまうそうだ。

私「どうして効果が薄れていると感じたのですか?」

社長「以前はチラシ初日は必ず20,000~25,000人の来店客があった。ここ最近は20,000人割るようになり、先週は18,000人だった」

私「どうしてマンネリだと思うのですか?」

社長「ここ数年中身が変わっていないし、お客様からも、“お宅のチラシいつも一緒だね~“と店長が言われるらしい」

社長「あとはわからん。現場の勘だ!」

 

上記の様に、憶測や推測で判断してしまう経営者が少なくありません。

今回のきっかけは「客数の減少」+「お客様の声」=チラシ効果が薄れている!

と勝手?に判断してしまったものであります。

 

「売上の減少」は商品の問題や接客、クリンリネス、道路や駐車場、商圏内世帯数の増減や属性や嗜好の変化に対応できていない。など様々な要因が考えられます。

勿論、折込チラシが要因と言うことも考えられますが、結論を急がずまずはゼロベースから見直すことが大切だと思います。

①チラシ配布エリア、立上げ日、サイズ構成、色

②掲載アイテムの品群や数

③目玉商品の選定と価格

 

そういった中で上記の企業では初期段階で判明したことがありました。

それは「目玉商品」のアイテム選定です。

 

週3回のチラシの目玉商品のほとんどが「玉子」「冷食」「アイス」「パン」のローテーション目玉だったのです。

下記はスーパー該当市の2013年家計調査年報からの年間消費額です。
卵で購入額9480円家計簿記載回数46回、冷食で5603円19回、アイスで7898円26回、菓子パンで23867円108回、でした。
上記は2人以上世帯での統計なので、単身世帯を入れた総世帯計では金額や回数はもっと減少すると思います。

何を言いたいかと言うと、顧客の消費量以上に特売品として販促をかけていないか!ということです。

目玉商品を入れるとしても「卵」「冷食アイス」「パン」以外にも効果的で且つ他社が扱っていない有効な商品群はないのだろうか?

上記と併せて、①②も見直していけば少なくてもお客様から「マンネリだ!」と言われない、NEWチラシが誕生できるでしょう♪

 

2016年01月13日

平成~令和プロモーションのヒント③(最終)

新元号販促企画 イベント企画編

さぁ、新元号「令和」施行まで後10日を切ってきました。

 

今回は平成のヒット商品の「リバイバル企画」と銘打って、再度思い出して貰うついで買いや関連商品の拡販を狙います。

そこで、平成のヒット商品っていったい何があっただろう?と迷い思い出せない方が大半かと思います。

そんな時はこれ、無料サイトの「年代流行」のヒット食品を見てみて下さい。

 

 

1990年 ティラミス

1993年 ナタデココ

1994年 パンナコッタ

1997年 ベルギーワッフル

2004年 マカロン

2006年 生キャラメル

云々

 

スイーツだけで見ても色々とあります。

そして往年のヒット商品まだ売場でひっそりと陳列してあるものがほとんどです。

なのでこの商品群を一か所に陳列し「平成スィーツヒット商品フェア」などするのも面白いでしょう。

 

それ以外にも、雑貨やおもちゃ、TV番組やアイドルなども盛り込んだ関連販売「ありがとう平成セール」等もユニークかと思います。

店内音楽もこの時ばかりは懐かしの平成ソングに限りますね!

 

令和はどんな時代になるのでしょうか?これから10日間、今から楽しみですね!

 

2019年04月22日

平成~令和プロモーションのヒント②

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新元号販促企画 POP編

去る4月1日の午前11時41分、内閣官房長官が記者会見をし「令和(れいわ)」が発表されました。まだ皆様の記憶には新しい事でしょう。

 

さぁ、これから令和元年となる5月1日過ぎ(連休明け)まで日本中はアップトレンドの非常に良いながれ、良い雰囲気が続くと筆者は予測します。

正に新しい時代の幕開け、希望や明るい未来と言ったイメージが浸透すればするほど消費者の購買意欲が増すからです。

なので例年の4月5月とは明らかに動きが違って来るはずです(GW10連休も大きいです)

 

そこで何か平成最後~令和開始に関連したプロモーションが無いものか考えました。勿論、弊社のモットーであります“少ない”コストで“効果”あるセールスプロモーションの実現です。

 

ハレの日の食材やイベントを消費者向けに提案する。

改元前を「年末」、1日を「元日」に見立てて、ごちそうや高価格帯の商品を紹介する。

4月30日前後1週間ぐらい「平成最後のぜいたく」「平成最後に夢を叶える」などのPOPとともに「誰もが一度はやってみたかったこと」「リバイバル企画」などを提案。アイディアやヒラメキが重要なので、スタッフ全員で各自の夢をそのままPOPにしてしまうのも良い!

リスク高い高単価商品は予約販売などで注文を取り、カウントダウンPOPなどでアピールするのも有効と思われます。

 

 

 

イメージ・ヒントは「年末年始」

次回(最終)はイベント&企画の予定です

 

2019年04月08日

平成~令和プロモーションのヒント①

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新元号販促企画 イベント&チラシ編

去る4月1日の午前11時41分、内閣官房長官が記者会見をし「令和(れいわ)」が発表されました。まだ皆様の記憶には新しい事でしょう。

 

さぁ、これから令和元年となる5月1日過ぎ(連休明け)まで日本中はアップトレンドの非常に良いながれ、良い雰囲気が続くと筆者は予測します。

正に新しい時代の幕開け、希望や明るい未来と言ったイメージが浸透すればするほど消費者の購買意欲が増すからです。

なので例年の4月5月とは明らかに動きが違って来るはずです(GW10連休も大きいです)

 

そこで何か平成最後~令和開始に関連したプロモーションが無いものか考えました。勿論、弊社のモットーであります“少ない”コストで“効果”あるセールスプロモーションの実現です。

 

4月後半~5月前半の平成最後~令和の始まりは正にお祝い一色になるでしょう!

なので、特別メニューやお祝いイベントの企画(餅まきや記念品の来店プレゼント)なども良いかと思います。また「令和」の文字を書く習字大会や官房長官を真似てPOPを持たせた、新元号パネルなど面白いかもしれません。

 

また、売り出し商品も年末年始やお盆、入学卒業のお祝い事をイメージして組み立てて見るのが良いでしょう。

食品スーパーなら年末年始チラシの春版のイメージです。非日常的な特別商品を集め、予め予約を取る販売などはリスクも無く思い切った仕掛けが展開できそうです。是非、今から計画し準備してみてください。

 

 

イメージ・ヒントは「年末年始」

次回はPOP&売場展開編の予定です

 

2019年04月04日

小商圏

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商圏についてウィキペディアで調べると、
商圏(しょうけん)とは、ある商業施設が影響を及ぼす地理的な範囲をいう。 商圏の中心から辺縁部までの距離を商圏距離、その施設を利用しているか否かに関わらず商圏内の全人口を商圏人口という。。。。と書いてありました。


私は商圏=商売の守備範囲=商いを掌る圏内だと思います。
中小企業や零細小売店の場合、基本的にその商圏は大きいより、小さく狭い方が良い。
どうして大きいより小さい方が良いかは後述しますが、更に商圏の厚みは薄いより厚い方が絶対に良いと確信しています。
イメージはこんもり盛り上がった「産み立て玉子」であります。
白身は商圏範囲、黄身は商圏人口。小さい商圏に数多くのファンが存在する「小商圏高シェア型」店舗を小さい店舗ほど目指すべきだと私は思います。
それはなぜかと申しますと・・・

①距離や範囲が短く狭いほど何をするにしてもコストがかからない。チラシ配布枚数にしても、配達にしても。
②お店を選ぶ選択肢の上位3に必ず入るのが「近さ」。「安さ」「品揃え」では大手に負けても、「近さ」では特定範囲に限っては絶対勝てる!
③その特定範囲の小商圏については近所であり情報も入り易く、痒いところに手が届くサービスや販促が可能であり取り組みやすい。
広商圏を否定している訳ではありませんが、こと販促や集客と言う部分で考えるのなら優先順位としてはまずは小商圏の足元を固め、次にその商圏で高シェアを目指していく。それが完成してこれ以上シェアを望むよりは商圏拡大した方が得策と思えるような段階まで深堀していくべきだと思います。
高シェアの具体的な値としては「シェア25%以上」すなわち、その地域住民の消費金額の1/4を治めるレベルを基準と考えております。
しかし、現実には「広商圏低シェア型」店舗のレールをひた走る中小小売店が圧倒的に多いのが現実です。戦国時代の陣取り合戦如く、広範囲にチラシを入れることに満足し、結果として薄く浅い網目状の商圏を自ら創りあげてしまっているのでないでしょうか。そして効果が無いと分かっていてもそれを止めることはもっと出来ない現場も多いのではないでしょうか。
対策は無いのでしょうか?

これは「勝手なブログ!」なので持論を述べさせていただきます。
まずは先ずは、小商圏=足元を固めましょう!
1キロ先より、500m客。500m先より、100m客。100m客より、50m客を大事に厚いサービスを行うのであります。具体的には御用聞きサービス、送迎サービス、ゴミだしや廃品回収、子供会から老人会、手渡しポスティング、あいさつ運動など。
重要なのは事前に店舗スタッフへ商圏の考え方と今後の店舗戦略あり方をしっかり説明し、理解納得を得ることです。
それをやらないと「何か店長がやれってさ!」「わからないけど。あそこまで取りあえずチラシ入れて置いて」など現場意思のない販売戦略になってしまいます。

わかりやすく言えば、店舗が設定した「小商圏」の住民に対して、特別扱いを徹底して現場全員で行う。と言う事です。
徹底すれば効果は予想以上に早く現れます。住民にその特別扱い度合=お店(現場)の執念が伝われば伝わるほどシェアが高まるはずです。

足元シェアが低く厳しい企業様、是非挑戦してみて下さい!

2015年12月30日

七のやOPEN(宮城県七ヶ浜町)

七ヶ浜町の先端、花渕漁港に2月20日OPENした直売所。

食堂、直売所、海鮮BQ(土日のみ)の三核スタイルで合計約100坪ぐらいの売場を形成。

 

海の駅を名乗るだけあって、新鮮な地元産の魚介類が豊富!

と言いたい所だったけれど、なぜか長崎産のサカナが一部混ざっていた。

塩竈の干物が1尾1300円と価格は結構お高め・・・

でも地元産の丸魚は鮮度抜群でした。

マコガレイ、ヒラメ、タラ、アイナメ、クロソイ。また採れたての生ワカメやメカブなどもピカピカ光っている。

 

売場的に気になったことを一つだけ。

直売所の通路が狭すぎる。一方通行しか出来ないような通路幅なので立ち止まってゆっくり見ることが出来ないようだった。

これだとせっかく来店、入店しても何も買えない選べない状態になってしまい、客単価は上がらず期待感信頼度は萎んでしまう。

七ヶ浜の様な閉鎖商圏の直売所や道の駅などは特に、来店入店して貰ったら極力買って貰う“買上率向上”を目指した売場づくりや陳列、レイアウトが必要。

 

わざわざ行ったお店ほど買えなかったり、並ばされたりすると人間は強くストレスを感じてしまい、2度と行かない。

そしてそれだけでなく、自分の体験や感想を色々な場所でスピーカーしてしまう。

今はSNSがある、良い噂も悪い噂もあっという間に拡散してしまう、要注意ですな!

 

2016年03月01日

ライバル社に2敗してはいけない!価格設定と量目設定。

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先日、加工食品を作っているA社から相談を受けました。「昨年から駅構内で販売し始め、売上は順調だったのですが、年末からライバルのB社が同様商品を置き始めお蔭で売上半減ですよ」と渋い表情。聞くところによると味はA社の方が良いし老舗だと。ただ価格で負けているとの事でした。【図現状】


 

売場を見に行きました。A社は200g500円、B社は220g480円どちらもワンフェイスづつPOPは値札だけ。似たようなビニールの小袋に入った商品でした。なるほど!こうなるとA社は厳しいでしょう。なぜなら、価格でも量目でもライバル社に「2敗」負けているからです。最低でも「1勝1敗」でライバルと戦わなくてはいけません。皆様どうですか?A社の商品PRや口コミを聞いたり事前情報があったなら別ですが、通常な同じような商品なら「価格が安い」か「量目が多い」商品を選ぶ消費者が大多数です。勿論、パッケージやキャッチコピーなども関連がありますが、同じ商品と仮定した場合事前情報が無ければ上記を選択してしまうのです。100グラム単価ではA社が250円、B社が218円と勿論負けております。

 

A社は「価格」か「量目」どちらかで勝たなくてはいけません!そこで提案したのは量目を減らして価格を下げる方法です。【図A】

B社は220g480円なのでA社は100g250円で販売してみました。(本当は容器代も含めて270円を提案したのですが。値上げはしたくないとの事で><)

そして、値札にプラスして「同僚のお土産に最適」「新幹線の中での食べきりサイズ」「老舗A店の〇〇」などPOPを付けてみました。すると1.5倍ぐらい売れ始め、特にビジネスマンが買っていくようになったとのことでした。

消費者が食品を選ぶ場合、様々な要因はありますが基本は「価格」「量目」「品質」の3点です。今回の場合、「品質」を消費者に伝えにくかったので、最低限「価格」「量目」のどちらかライバル店に最低「1勝」し、選択肢の土俵まで上がらなければいけなかった訳です。

 

ちなみに、逆のB社の立場だったらどうか?その場合はお得感や割安感を前面に出したアピールが必要になります。【図B】

 

最終的にA社の商品は直近の昨年対比50%から昨年の好調時の90%ぐらいまで回復したそうです。

今後については、「単価を上げる戦略」としてトッピング商品(チーズ味やカレー味など)6種類を導入し、100g300円台で拡販する予定です。

 

皆様の近くに2敗した状態で平気でライバル社と並べて陳列している売れない商品、身近にありませんか?

 

2016年03月14日

ポイントカードの裏話し②効果性を上げるには

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前回の「ポイントカードの裏話し①」でも話しましたが、カードの効果性のバロメータは、カードの利用率です。

「利用率は低いのだけど、効果はスゴク出ている!」と言う企業はまず聞いたことありません。

“効果”を上げるためには、まず“利用率”を高めることが大前提です。

 

①カード利用率アップの簡単手法


利用率にはカード売上比率、カード客数比率と2種類ありますが売上比率の方が通常高くなります(カード会員は売上の高いヘビーユーザが多いので)。

最低でも売上対比70%、客数対比60%は確保したいものです。理由は前回の「ポイントカードの裏話し①」をご覧ください。


さて、利用率アップの手法でありますが、一番手っ取りばやいのは定期の入会特設コーナの設置であります。毎月1日定期的に実施。長テーブルとPOPを置くだけで1日十数件は獲得できます。また、聞き上手の担当者を配置すれば募集だけでなく、お店の要望や不満なども聞きだすことも出来ますので一石二丁です。

また、折込みチラシに会員申込み書を予め刷り込んで配布するのも手です。自宅で予め記入して貰えるので、忙しいお客様も申込みし易くなります。

 

②ポイント発行と回収のバランス

 

また、効果性(売上貢献度)の部分で「ポイント5倍や10倍」などポイント発行を集客企画としている企業が多いですが、ポイント回収でも十分に集客・差別化できます。ヒントは常時では無くスポット。「いつでも誰でも」ではなく「その時あるだけ」の限定企画。お客様の強い意思で回収(交換)させるステージをつくることが大事です。以前、某ドーナッツ店などで行っていたあのキャンペーンイメージです。
あらかじめ、発行と回収のバランスを取ったカード運営(計画と企画)が必要であり、そのため過去の実績と滞留ポイントはきっちり把握しておく必要があります。

 

③X倍ポイントの時は、高単価で日持ちする商品を前面PR

X倍ポイントの時は通常よりポイントを沢山貰おうと思って、お客様は買う気満々で来ます。なので、お米やお酒、ジャンボパックや調味料、ギフトや予約販売など高単価で日持ちする商品は全員集合で全面にPRしていなくてはいけません。せっかくX倍ポイントデーでも売場や商品は普段と一緒と言う店舗やスタッフさんの意識のお店があります。上記を良く理解し、売場全員に徹底させましょう。

 

 

2017年02月24日

ポイントカードの裏話し①経費率の試算あれこれ

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ポイントカードを導入している小売業はおそらく70~80%以上あるのではないでしょうか。

今やすっかり市民権を得たチラシに並ぶ身近な販促策です。

しかし、運営経費や導入効果については曖昧なままスタートし、マンネリなまま継続している店舗も多くあります。

今一度、ポイントカードの経費試算とその中身について考えてみましょう。

 

①ポイント経費率の方程式

 

●還元率×カード利用率×添付率=表面経費率

例えば、お買上100円ごとに1ポイント(1円)の場合、還元率は1%。店売上が100万円でその内カード利用者の売上が70万円だと売上対比カード利用率が70%。添付率は端数金額にポイントが添付する割合を示します。(100円でも199円でも1ポイントなので)通常は90~95%前後。今回95%とすると、1×0.7×0.95=表面経費率は0.67%となります。

ですが実際的には、


●表面経費率×ポイント回収率=実質経費率


ポイントの回収率(実際に景品や金券として使われた金額)が80%とすると、0.67×0.8=0.54%となります。


 ポイント未回収分(上記の場合20%)を経費立てせずに、簿外債務状態になっている企業が時々あります。売上の前年割れが続いた場合、現在のポイント発行より過去を含めた回収の方が多くなり、売上が下がっているのに経費率が年々高くなっていく危険があります。また、ある企業では長年実施していたポイントカードを中止すると言う噂が立ち(実際には中止では無く、他メーカへの切り替え計画だった)、お客様が一斉に回収に来てお店の販売商品と交換して行ってしまい、結果的に廃業に追い込まれてしまった恐いケースもあります。
 また、カードの効果・人気度のバロメータはカード利用率であります。利用率が40~50%しかない為、経費率は低く収まり喜んでおられる経営者が時々居ますが、これは論外であります。カードはその店舗を良く利用し、特典を得る可能性の高い人たち(上得意客)から意思を持って会員化されていきます。上得意客だけを対象にしたカードなら別ですが、一般的にはカードを持ってもらうことにより囲い込みをし、一見客を一般客に、一般客を得意客にとランクアップさせわが店の固定客(会員)にすることが目的ですので、利用率は売上対比70%以上は最低でも確保しておきたいところです。


 

更にチラシ特売時ほど利用率が低くなるようなら、明らかに普段来店されていないカード会員以外を集客する「無謀な特売」が要因であり、カードとチラシの販促の在り方・バランスを見直すべきだと思います。

●次回は利用率アップ手法、発行と回収のバランスについて

 

2017年02月19日

スタッフの車と駐車場の活用で無料の繁盛演出術を

これは昨年実際に実行した企業で、即結果が出たカンタン販促事例です。

 

駐車台数は100台近くある、東北地方の某道の駅。

土日はそこそこ賑わうのですが、平日は客数が半減し特に平日の昼過ぎから夕方は非常に厳しく、ひどい時は店内客がゼロと言う時もあったそうです。

 

売場のコンサルを依頼された9月、初めてその道の駅に車で向かった時の感想「空いてる~、流行ってなさそう・・・」。店前には2~3台の駐車のみ。

残念ですがこれは私だけでは無く、そのお店の前を通る車客の過半数が同じ気持ちを抱く感想だったと思いました。

そうなるとこの過半数はどうなるか?

「空いてる~、流行ってなさそう・・・」=客が少ない→回転率悪い→鮮度悪い→残り物→サービス悪い→トイレ汚い→=ノーブレーキ、通り過ぎる。こんな連想ゲームが車の中で始まってしまうのです。

この道の駅を知っている、過去来たことがある、今回わざわざ目的に来た。そう行った目的客は別ですが、それ以外の偶然客や何となく客、一見客などはまずは安心度数で入店します。怪しいお店には絶対入りません。また、グループ客や大型バスほど安定感を好むし、ワクワク感が乏しいので嫌われます。

私は自分の感想を理事長に率直に伝えました。理事長やスタッフはかなりがっかりした様子で、中には言い合いになるスタッフ達も居ました。


●私は質問しました。

「店の脇に駐車してある車はどなたのですか?」

「スタッフの自家用車です。田舎なので全員が車なんで」

●私はさらに質問しました。

「結構台数ありましたが、全部で何台ですか?」

「全員分なので今日は6台。普段はもう少し多くて7~8台ですけど、それがどうかしましたか?」と理事長。

●私「では、明日の開店から昼まで半分、13時から閉店まで全台、店前のお客様駐車場に停めてください」

一同「え~っ」

理事長「でも店の前はお客様用だし、お客様に迷惑かかるんじゃ」

●私「大丈夫ですよ、こんなにスペース空いてますから7~8台ぐらい。ただ、一番の一等地(入口前のP等)は空けて置いてください。シニアや障がい者の方にご不便掛けてはいけません。」「急に混んで来たり、状況が良くないなと思ったら皆の判断で一旦休止=従業員Pに移動するだけですから」と私。

一同「半信半疑」

 

最初2週間の予定でしたが、結果は1週間で現れました。

①平日の午後客数は約150%伸長(客単価は少し落ちた)

②平日の午前中は客数、客単価ともに110~120%伸長。

③土日も前年比前週比はクリア(相乗効果?)

④午後も客足が増えたと言うことで生産者で納品数が増えたり、午後からの追加納品の農家が出てきた(波及効果)

 

私自身は以前、飲食店(ラーメン屋)やコンビニ、土産店など小型店舗で実行して結果は出していましたが、道の駅クラスの大型店舗でも、店前に車が停まっているだけで賑わい感を創造、演出させしっかり来店誘導につなげることが出来るのですね。

ちなみにこの道の駅、今では毎月の販売計画表の中にP台数とローテーションをしっかり決めて運営しているそうです

 

「今あるモノ」「コストがかからず」「スグ出来て」「ダメならスグ止められる」

沼澤裕の「カンタン販促」の基本です。

 

皆様の周りにもまだ気が付いていない、ヒントとアイディアが沢山あるはずです。

 

2016年01月05日

ウジエスーパー吉岡店OPEN(宮城県大和町)

2019年6月28日、大和町に初進出した「ウジエスーパー吉岡店」がOPENした。

立地は吉岡町まほろば1丁目で大和町役場、病院、ロードサイド型店舗が立ち並ぶ郊外型の振興住宅地の幹線道路沿いに位置する。

すぐ裏側にはヤマザワ吉岡店がダイソーを中心としたNSCが存在する。

 

店舗コンセプトは「ウレシイ!オイシイ!がいっぱい」。なるほど、最近はウジエとウレシイの共通語「ウ」をクローズアップさせて販促や宣伝にアピールしていたが、ここでも「ウレシイ」=「ウ」=「ウジエスーパー」を上手にコンセプトに結びつけていた。店内でもこの手の企業ソングが頻繁に流れていた脱帽!店舗は500~600坪ぐらいであろうか。造りとしては至ってオーソドックスな万人受けがするスタイルである。店舗中央鮮魚部と精肉部の間には「ザ・グリル」と言う厨房コーナがあり、煮魚や焼き魚、ロースト肉や生食系のいわゆる「デリ」を展開していたのが興味を引いた。また食品ゴンドラ中央部には合えて、平台を複数展開し、お買い得品やビールやジュースの箱売りを展開していた。またアイスでは一部ではあるがセコマ商品(北海道のセイコーマートブランド)も展開していた。イートインコーナは「ウジエカフェ」店内購入品が食べられる他、アイスやケーキなどの対面販売も出来、お客が買っている様子が伺えた。各売場、売場では無人だが試食販売を積極的に行っていた。各部門ごとに試食1アイテム選定して行っているようであった。盛りも良く清潔感もあり好印象であった。

 

全体的には小ぶりでオーソドツクスな売場ではあるが、日常買いとしては

小規模なだけに逆に買い易い印象を抱いた。

吉岡町はウジエ、ヤマザワ以外にもヨークベニマルもあるので、今後注目していきたい地区でもある。

 

 

2019年09月16日

ウジエスーパー利府店OPEN(宮城県利府町)

2017年4月7日、利府に初進出した「ウジエスーパー利府店」がOPENした。

かってドル箱SCと言われた、イオン利府SC向かいの国道45線沿いの幹線立地である。

売場面積は約700坪。ウジエスーパー最大規模であり、今後のプロトタイプとなるスタイルなのかもしれない。

 

若い世代が多い事もあり、店内調理のデリカコーナやパスタやサラダ、精肉コーナを大きく拡大し強化している様子が伺えた。

鮮魚は地元で揚がった丸魚の対面コーナ、ワインも価格陳列、通路も広く買い易い、大型のイートインコーナも併設しているのはトレンドなのか。

さて、産直コーナはと言うと入口入ってすぐの右側に「富揃い産直市」と名付けて6尺平台×2で展開していた。

「富揃い=不揃い」とは上手くネーミングを付けたものだと感心!

しかし、肝心の商品はというと

①地元生産者商品が少ない。ウジエ本部がある県北登米、大崎地方からの“産地直送”商品が半分以上(特に野菜類)

②鮮度感がイマイチ。切り口が変色したり、ボードンに水滴が溜まっていったり、明らかに前日、前々日商品が多かった(特に葉物)

逆に漬物や豆腐、調味料関係は充実していた。工芸品などは扱っていなかった。売り場効率の面からだろうか。

 

驚いたのは産直向かい側で販売していた自社青果部の鮮度の良さ!

ほうれん草やサニーレタス、ロメインレタスなどを裸陳列している。勿論、冷蔵ケースの中でだが、鮮度は産直葉物より圧倒的に勝っていた。

産直売場の場合、一般的に陳列環境は良くない。入口の風が入ってきたり西日が当たったりする常温の平台陳列が一般的である。そのマイナス環境を朝取りなどの鮮度でカバーして短時間販売、完売していた。

産直商品と言えど常温平台で入荷から2日も3日も経ってしまえば、同じ日数とはいえしっかり蘇生し冷蔵ケースで管理されていた自社青果には叶わないのではないだろうか。

商品名は「裸ほうれんそう」とウジエスーパーでは書いてった。正にこちらもピッタリのネーミング。皮肉にも宮城県産だった。

 

河北新報4/8朝刊には店長談として「目標年商19億円」と書いてあった。

産直葉物と自社青果葉物、これらの動向を注意深く見て行きたい店舗である。

 

 

2017年04月20日

よろず支援拠点と無料アドバイス休止について

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弊社代表、沼澤裕の話になりますが、平成30年7月1日より「宮城県よろず支援拠点の専門コーディネーター」に任命されました。

 

よろず支援拠点とは、経済産業省が平成26年度から実施している中小企業支援制度で、 各都道府県毎に事業者様のあらゆる経営相談に対応するために開設された無料で長期的な相談窓口です。

(例えば、売上拡大・経営改善・販路拡販・新商品開発・IT活用・創業・起業・後継者教育・資金繰りなど)

 

一言で言えば、中小企業課題解決を目的とした無料の公的サポート機関。と言ったら分かり易いでしょうか?

宮城県は新人の沼澤含めて14名居ますが、各々専門分野を持っていますので、様々な対応またはチーム改善が可能となっております。

 

今後週1回程度ですが、よろず支援の業務をお手伝いすることになりました。

そのため、当分の間「直売所無料店舗アドバイス」はお休みさせて頂こうと思います。

あっちもこっちも出来る器用な人間ではない為、ご理解ください。

 

宮城県に限られてしまいますが、よろず支援拠点を活用しての「無料店舗アドバイス」も可能な場合もあります。

そちらの方でご検討くださいませ。

↓当分の間「直売所無料店舗アドバイス」は休止となります ↓ 


2018年08月18日

しゅしゅえっと まるしぇOPEN(秋田県大仙市)

先月6月24日に秋田県大仙市にOPENしたJA直営の直売所。

①農産物直売所、②農産レストラン、③休憩所、④その前にあるベーカリーショップ、⑤食育キッチンスペースと5つの核ポイントを配置した最新型?設備を兼ね備えた店舗でした。店舗外観や設備、販促物はチャコールグレーを多用した、直売所というよりお洒落な商業施設という印象でした。敷地内にはファミリーマートも併設され棲み分け営業されているのでしょう。

 

また、立地が素晴らしい。大曲市内と角館を結ぶ県道105号線沿いに位置し、大曲市内からの一般住民からの集客と角館方面からの通勤客、大曲ICに抜ける観光客なども取り込める立地であり、休日だけでなく平日も地元客を取り込めそうな立地であった。「さすがJA!」と羨ましくなる・・・

 

産直売場は約100坪。その中で青果コーナではキャスター付6尺平台を15台使い4つの島を形成、カテゴリー陳列で選び易い陳列買い易い通路幅を維持していました。底板はブラックプラダンに仕切り板は透明アクリル、清潔感あり。

レジは4台。筆者が訪問した日曜日の11時、大雨の中3台が稼働しており、目視で店内には30~40人程度の客数居て込み合っていた。200円に1Pのポイントカードも実施、広いサッカー台も備え、食品スーパーと全く一緒。これではセミセルフレジ導入も時間の問題かなと1人納得。

 

7~8割方が地元生産者(332人秋田魁新聞6月21日)。その他、地元ではあるが「JA秋田おばこ商品」「他県商品(地元生産者が少ないため取り揃えた商品です。とのコメントPOP付)」が並んでいました。また、この店でもパイナップルが並んでいましたが、並べると言う事は売れるのでしょう。買って行く人が居るのだな~と改めて産直効果にビックリしました。(普通、スーパーだったら丸のパイナップルはほとんど売れないので)

 

驚いたのは、精肉や鮮魚まで並んでいたこと。精肉は仕入商品でしたが、鮮魚は店内加工の自社商品のようでした。産直鮮魚は私も大好きですが、アメリカ産のサバやロシア産のたらこが並んでいるのには興冷めしてしまいました。刺身もありましたが、賞味期限が2~3日と長いのにも驚きました。この鮮度感はいただけません。でもやはり買う人がいるのでしょう。

 

精肉、鮮魚扱っているからでしょうか、セルフ製氷機がレジ横にあるのはビックリ。スーパーでは普通にありますが、直売所で見たことが無かったので。でも夏場は「氷ください。氷ください。」とよく言われるので、大変良い試みだと思いました。

 

抽選会にポイント5倍を行っていたこともあったのか、スタッフは4~5名売場に居ました。

う~ん、この辺りも恵まれているな~と感じました。

新聞によると初年度売り上げ目標は4憶9千万円とか。

 

これから8月の大曲花火大会などかなり込み合う事が予想されます。

 

OPENが落ち着いた晩秋~冬場の品揃えや展開を見てみたいと思いました。

 

 

2017年07月18日

さらきの里OPEN(岩手県北上市)

2017年4月7日北上市更木地区にOPENした「さらきの里ふれあいセンター」。

農産物や生鮮食品などを販売する売店、食堂を備える地域活性化拠点。

地元農家の販路拡大や「買い物弱者」対策など地域課題解消への期待が高まる。

 

筆者が訪問したのが4/9(日)の10時過ぎ。

道の駅でもJAでも無い。個人的はこういう地域やグループが一致団結出店した直売所が一番好きで応援したくなります。いわゆる「かぁちゃんの店」

十数人が買物していました。

店頭右側で青果の対面販売をしていましたが、残念ながら半数以上は茨城産等の県外品でした。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20170408_10

 

店内に入る。入口ヘッドピンの平台には宮城県亘理産のイチゴ箱売り。その脇では地場の名物商品なのでしょう、更木桑茶が数多く陳列されていました。飲んだことが無かったので試飲があれば嬉しかったですね。レジは1台でチェッカーは3名体制、オープンの繁忙を予想していなかったのか、売場通路にレジ待ちの客が行列をつくっていました。通路が渋滞して売場回遊出来なかったのが残念でした。ただ、これは一時的なことなので明日の平日になれば自然解消されることでしょう。来週の土日までにはしっかり対策を!

 

私が店舗視察して一番気になったことは、売場スペースの配分であります。

店舗は大きく分けて売店と食堂の二つに分けられるのですが、スペース配分が売店3の食堂7ぐらいのイメージで、食堂はバイキング形式で席も30席近くあり、立派な施設でありました。

営業時間は売店が9~17時、食堂が11~15時。

売場の70%ぐらい広いスペースを取りながら、使える時間は4時間のみ。更に現段階では地元野菜が極めて少ない。バイキングの野菜は?

 

この地域は「二子芋」と言うブランド里芋の生産地のすぐ近くです。

秋になれば売店では「二子芋」が一番商品として陳列され、食堂では「芋の子汁」がメニューに並ぶことでしょう。

それまでどのような展開をするのか。

時々立ち寄って変化を見て行きたいと思います。

 

2017年04月13日

さらきの里5ヶ月後(岩手県北上市)

2017年4月7日北上市更木地区にOPENした「さらきの里ふれあいセンター」。

9月初めの日曜日、また北上まで来る機会があったので「さらきの里OPEN5ヶ月後」を期待しながら覗いてみました。
結果は・・・

日曜日の11時前でしたが、車は数台だけで残念ながら閑散としておりました。
売場も地元産直品が少なく、生産者名が無い岩手県産(おそらく仕入品か)が過半数を占めていました。OPEN時、期待していた、地元の二子芋もゼロ。
時期的にまだ早いのかなと思いましたが、帰りに他の直売所やスーパーには二子芋は並び始めていたので><。

 

前回私が店舗視察して一番気になったことは、売場スペースの配分であります。(前回のブログ)

 

今回見てビックリ!

何と、食堂の売場1/3を仕切って産直コーナにしていました。

それも産直品では無く、青森県産や宮城、茨城産中心の野菜。いわゆる青果コーナに><


う~ん、厳しそう。

施設計画段階での売場配分、売上計画、生産者数などが曖昧なまま、まずは箱作りが優先されてしまったのかな~と勝手ながら推察してしまいました。

 

店づくりの原点はお客様が何に期待してわざわざ立ち寄るのか?

それは食堂では無く、他県の青果コーナでも無いと思います。

地元生産者が作り自ら納品する産直野菜だと思います。それを期待してわざわざ来店してくれるのです。周りは田畑が広がる農村地帯だけに残念です。

 

また、食堂ではやはり「芋の子汁」が食べたいでしょう。メニューに並ぶことを期待します!

【食堂の右半分を仕切って「青果コーナ」に。(撮影許可は頂いて居ます)】

※上記はあくまでも私個人の感想、持論です。

 

2017年09月04日

お買い物アンケート成功ポイント③単純集計とクロス集計

最終回の今回は代表的な集計方法「単純集計」と「クロス集計」の違いについて簡単にまとめました。アンケートを作成時の参考として頂ければ幸いです。

 

①代表的な集計方法「単純集計」と「クロス集計」。

どちらの集計も「その選択肢を回答者(対象者)全体の何%が選んだか」と言うことが基本となります。また、アンケート集計での代表的な集計方法では、「単純集計」と「クロス集計」が挙げられます。いずれの集計でも事前に設問内容を絞って必要最小限に抑える。必要最小限に絞る為には前々回の①「目的とゴール」を明確にすることがまずは必要です。

 

②単純集計とは。

「単純集計」とは、各質問項目別に、回答者全体の度数(n数)とパーセンテージ(%)を算出した集計です。主に全体の傾向をつかむことを使用目的とし、母数や無回答などを見て、項目の対象者の条件をチェックする時にも使用します。単純集計はエクセルの計算式などでも誰でも簡単に出来るので、私が訪問した店舗でのアンケート調査の90%以上がこの単純集計で集計していました。
勿論、単純集計でもさまざまなことが読み取れますが、よりアンケート結果の深堀りをし、課題やその要因を絞り込む為には、属性別や質問項目別でかけ合わせて詳しく集計する「クロス集計」が必要です。

 

③クロス集計とは。

「クロス集計」とは、複数の設問(項目)を縦横に掛け合わせて(クロスして)集計するもので、性別や年代などの属性や、特定の設問(項目)の回答別に傾向を見ることが出来ます。項目を1つの表の表頭と表側に分け、それぞれのカテゴリーが交わるセルに、該当する回答数(サンプル数)や回答比率を記載した集計表です。

 

④単純集計とクロス集計との比較

下記はある農産物直売所で行っていた「お客様の声をお聞かせください」と題したアンケート調査です。

●設問内容

①男性・女性 ~20代 30代 40代 50代 60代~

②ご利用回数は何回目ですか? 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目以上

③農産物の品質はいかがですか? 良い 普通 悪い

④農産物の価格はいかがですか? 安い 普通 高い

⑤加工品の品質はいかがですか? 良い 普通 悪い

⑥加工品の価格はいかがですか? 安い 普通 高い

⑦従業員の接客はいかがですか? 良い 普通 悪い

 

この中で②のご利用回数は何回目ですか?と言う設問を「単純集計」と「クロス集計」で集計した違いのイメージを見てみて下さい。

 

●上側は来店回数の「単純集計」、下側は来店回数と年代別での「クロス集計」

 

同じアンケート用紙、設問でも集計方法によって訴求の広さ深さ伝わり方が違ってきますね。><

 

「単純集計」では全体の傾向。「クロス集計」では年代別ごとの傾向。

今回の結果ですと来店頻度については全体的にはリピータがまだまだ少なく、特に20代が極めて少ないことが分かります。反面シニア世代については来店頻度が高くなりある程度の安定したリピータが存在する傾向が伺えました。これにより対策案としては、①若年層のリピータ確保=若年層がリピートし易い飲食メニューや農産物以外の商品(例:スィーツ等)を検討。②シニア層の満足度アップ=シニア層のリピートする要因(シニア受けしている材料)を再度深堀りし、それを徹底的に拡大強化する。(例:畳の休憩所が好評、和菓子セットが評判など)③上記の様に、最終目的はリピータの安定拡大なのですが総論でやらないこと。①②の年代別で分けてバランスを取りながら対策を講じることが重要です。そうでないと、①の若年層強化ばかり進んでしまい、今の基盤を作っているシニア層が寄りつかない本末転倒の店づくりになってしまいます。

「クロス集計」の場合、全体一律の「良かった、悪かった」では無く特定の項目に絞って深堀りが出来るので抽出された課題に対してもより的を絞った対策が打てるので有効です。

 

これからお買い物アンケートを計画中の店舗は是非「お買い物アンケート成功のポイント①②③」読んで、立案実行してみてください。

 

2016年03月08日

お買い物アンケート成功ポイント②回答率が高まるコツ

今回はアンケートの回答率が高まる(集まる)コツをお伝えいたします。アンケート調査表を設計する時のヒントとして頂ければ幸いです。

 

①質問数は少ないほど、回答率があがる。

あらかじめ設問内容を絞って少なく抑える。絞る為には前回の「目的とゴール」を明確にすることがまずは必要です。

また、A3やB3の用紙片面を使って端から端までびっしり文字を書き込んだアンケートに遭遇する時があります。設計者が「片面で全て完結」したいのでしょうけど、記入を尻込みしてしまうような圧迫感を感じてしまいます。こういう場合無理に片面で終わらせるより、スペースを空け文字サイズを大きく取りA4サイズ用紙両面に設計した方が「自由欄」などのスペースも取り易く結果として回答率も上がり内容も充実する傾向があります。

 

②個人情報の記入が少ないほど、回答率があがる。

個人情報保護法が一般的になった現在、特に「氏名」「年齢(生年月日)」「住所」「電話番号」の記入を求めると嫌がられたり、白紙で提出されたりします。調査の最大目的でない場合はパスした方が無難です。もし最大目的なら記入者に理解・納得して貰える理由(材料)必要です。

例:「住所」=チラシ配布するエリアを特定し、無駄な経費を削減。その浮いた経費を価格に還元したいために行っています。

「年齢」=年齢に合った商品づくりや売場演出に変更したいため行っています。

上記についても、〇〇何丁目までとか30~40代とか目的も達成し記入者の情報特定にならない回答でOKならそちらを採用した方が回答率は上がります。

どうしても全ての個人情報を入手したい場合は、ポイントカードの会員申込とか豪華賞品プレゼント企画などで入手出来ない事はありませんが、入手した個人情報の管理など運営以上にリスクも高まりますのでご注意を。

蛇足ですが、以前ポイントカードの会員受付をした時に「安室奈美恵」「浜崎あゆみ」「木村拓哉」などの名前が複数あったことがありました><

 

③分かり易く、答えやすい表現ほど、回答率あがる。

答えやすいアンケートを作成するために、「回答者」を想定し、合わせた調査票の文章や内容を設計しましょう。ポイントは「わかりやすい文章」「回答者」「専門用語」「対象」「時期」「回答形式(単一選択型)」です。


「わかりやすい文章」で質問文を書く。文の長さを短めに設計すると端的でわかりやすくなります。

「回答者」が一般消費者と言う部分を想定して平素な日本語に置き換える。専門用語も明らかに業界対象なら別ですが通常は避けた方が無難です。

「対象(誰、どこ、何についての質問なのか)」について明確にします。

「時期(過去・現在・未来)」を明確にします。

「回答形式」は「単一選択型」がおすすめです。

単一選択型は、回答する側は答えやすくなるのと、集計する側ににも便利です。

単一選択型とは、複数ある選択肢からひとつだけ選択する方法です。

 

 

④回答者がイメージし書き易いよう質問を時系列、流れで設問すると、回答率があがる。

設問の流れとしては、消費者がお店に来たきっかけ~来店にいたるプロセス~買物の満足度~今後の継続意向、最後に個人情報という順に聞くことが一般的です。

回答者がイメージしやすいよう、時系列をあわせる。また満足度については先に総合満足度を聞き、その後に詳細満足度を聞くことがセオリーです。掘り下げていくような設問設計をする場合は、まずは総合的・一般的な質問をし、その後に詳細を聞くようにしましょう。

※先に詳細満足度を聞いてしまうと、その内容が回答者の頭に入り総合満足度の結果が変わってしまうことにつながります。(バイアスの影響)

 

 

次回は最終回、データ集計(単純集計とクロス集計)の違い!です

 

2016年03月05日

お買い物アンケート成功ポイント①目的とゴール

何となく聞きたいことを集めようと、取りあえずまず実施し、その結果を単純に集計することが最終目的となってしまったアンケートは経験ありませんか?

今週から3回に渡って、「カンタンお買い物アンケート成功のポイント」と題してブログに掲載します!

 

まず、お買い物アンケート(来店客アンケート)を実施する場合、一番重要なことはアンケートの「実施目的」と「ゴール」明確にすることです。

 

①「実施目的」とは何のためにアンケート調査を行うのか?

来店客の年代を知りたいのか?交通手段を知りたいのか?商品についての満足度を知りたいのか?住んでいる地域を調べたいのか?・・・設問を一個に絞りそれに関連する質問を複数する場合もあるし、上記の様に複数質問を場合もあります。

一番良くありがちな失敗例として「取りあえず何でも聞いておけ!」式アンケート。必要不必要関係なく、「せっかくだから」「この際だから」とどんどん何でもアンケート用紙に盛り込んでしまう。

アンケート用紙の設問数が増えるほど、難易度(手間)が高まるほど、回答率や精度は落ちて行きます。その為に重要なのがゴールなのです。

②「ゴール」=仮説実行プラン

アンケート結果から方向性や仮説を見出し、実行プラン(対策、改善策)などが実際に実行できるのか?

年代を知ってどうするのか?若い人が多いか年寄が多いかは毎日売場に立つスタッフやレジの人なら調査をしなくても大体分かります。ではなぜ調査を行うのか?個人差がある感覚的な多い少ないでは無く、数値や割合で明確にする。そしてその結果からどういう実行プランが自社で立案出来るのか?例として若い人が多いのなら若手が喜ぶメニューや商品づくり、営業時間の見直し。年寄りが多いのなら和惣菜た和菓子の充実、長椅子の設置やPOP文字サイズの拡大など。

実際に実行プランが立案出来ないのに設問してしまう、例として「新聞は購読していますか?」=(購読者が多いか少ないかで具体的対策は難しいし、新聞協会のHPで地域別の購読率は開示されている)。「インバウンドについて興味はありますか?」=(興味あるヒトが多くても当店で対応できる部分は何もない)

すなわち、①②が不明確だと的外れで身勝手なアンケートになってしまいます。

逆に実施目的とゴールを実施前から明確に出来ていると、それを導き出す「アンケート調査票」もスムーズに設計できるはずです。

 

次回は、アンケート調査票(設問)の設計ポイントです!

 

2016年03月04日

え~こや八福神、OPEN5年で閉鎖らしい!

今日、図書館で山形新聞のバックナンバー見ていたら、山形県遊佐町の産直施設「え~こや八福神」が4/23で閉鎖するらしい。

http://yamagata-np.jp/news/201704/02/kj_2017040200047.php

 

原因は親会社からの支援打ち切りらしいが、7キロ先の道の駅に客足が奪われていたとの事。しかし、2012年のOPEN時にはこの道の駅は既に開業済みだったことを考えると、え~こやは安易な出店だったのかもしれない。

こんごの施設活用は白紙らしい。

 

え~こやは床面積の1650㎡、大型バス8台含めた駐車台数100以上とはかなりの規模。

在りし日の「え~こや」

http://shonai-yamagata.com/detail/index_45.html

 

筆者は店舗見たことが無いが、民間の産直施設が閉鎖したことは、そこに働くスタッフ、納める生産者含めて残念な結果であった。建物含めて有効活用出来れば良いのだが。

 

 

2017年04月25日

POPはモノ言わぬ24H販売員③

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今回が③回目、POP最終会です。

POPは配色でイメージが大きく変わります。色は大きく分けると3種類。

左下の画像をご覧ください。黄や橙、赤をベースとした「暖色」、青緑や青、青紫をベースとした「寒色」、その間で黄緑や緑、赤紫や紫の「中間色」があります。「暖色」は別名「進出色」、積極的な配色で訴求を強く打ち出す時に良く使われます。「寒色」は「後退色」、安心安全など比較的心を落ち着かせる色とも言われております。

右下は通販雑誌の表紙です。左側は女性向け、暖色を上手に利用し、人物や素材の柔らかさをアピールています。右側は男性向け、寒色や黒を組み合わせ機能や製品そのものを強調した創りになっています。これが逆だったら絶対変ですよね!

 

 

 

 

 

左側のPOPで一番安さを強調出来るPOPはどれでしょう?

 

個人差はありますが、私は上から一番目か二番目だと思います。逆に季節感や女性らしさ、温かさを訴求するのなら三番目や四番目だと思います。

 

文字スタイルも重要ですね。太文字や囲み文字はインパクトがあります。私は創英角ゴシックUBなど創英角フォントを利用します。

逆にゴシックや明朝体などは柔らかいので、目的やイメージに合せて上手に利用されると良いと思います。場面場面で使い分ける事が大事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして最後になりますが、配色を含めて「POPに一体何をどう描いたら良いのか?」

これが皆さん一番迷われるところです。

慣れれば何てこと無いのですが、POPを最初に描かれる方は何を描いたら良いのか、優先順位を付けて整理し書き出すことをお勧めしています。

 

その時に重宝するのが、「POPカンタン作成シート」

私は自身の初心者向けPOPセミナーなどではこれを利用して、生産者に書き出して貰います。

 

まず、中央にPOP対象の商品名を書きます。

①次に誰に伝えたいか(ターゲット層)。※全員に伝えたいとか言うのは無しです(笑)

②何を伝えたいか(その商品のポイント、こだわり等)※これも全てはNG。多くても2個まで。

③それを色で表すと。すなわち①②を色や文字で表すとどうなるかです。本日ブログの配色や文字スタイルなどは参考になります。

④そして最後に一言で一瞬でそれを伝える。すなわり、キャッチコピーを書き出します。

①~④まで上手にイメージし、描きだすことが出来れば、あとは手書き、またはパソコンでPOP用紙にレイアウトしていくだけです。

 

 

右上は「POPカンタン作成シート」で作成したPOPです。

 

①誰に伝えたいか→価格が高いので、本当に桃好き(桃マニア)の方やギフトを探している方に。

②何を伝えたいか→完熟マンゴーの様な食感と希少性を。

③それを色で表すと→これは難しかったのですが、黄金桃の画像を載せようと思ったので、反対色の緑や赤を使いました。

④一言で表すと→「えっ、丸森(丸森町と言う地名です)にマンゴー?」と自分自身がこの桃に初めて出合った時の感想をそのまま言葉に書きました。

 

また、このPOPは演出面で工夫をしています。

それはフレーム(窓枠)効果というものです。このPOPで言うと緑色の四角のフレームです。フレームがあると無いとでは、全体的なPOPの締まりも違ってきます。

POPの最後の仕上げでフレーム効果も是非試してみてください。

 

2017年03月31日

POPはモノ言わぬ24H販売員②

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店内POPは大きく分けると2種類だと思います。「プライスカード」と「ショーカード」。最近のトレンド表現ですと「モノ(物)POP」と「コト(事)POP」とでも言うのでしょうか。「プライスカード」は商品名、メーカ名(産地)、量目、価格などの最低限の項目を表示したPOP、あえていうなら価格訴求型。「ショーカード」はそれ以外のお客様の知りたい情報を伝えるPOP、こちらは価値訴求型。例えば作り手のこだわりや他社に無い特長、調理方法などです。小売店では元々は「プライスカード」しか表示していませんでした。

 

 

 

POPの基本、最低限は「プライスカード」です。これが表示していなければ、お客様は購入を躊躇してしまいます。「プライスカード」は必須POPです。しかしこの必須POPだけでは売れなくなってきているのも昨今なのです。それはお客様のニーズの多様化やスピードが劇的に変化しているからだと思います。その為に「プライスカード」の横でサポートする応援部隊が必要です。それが「ショーカード」なのです。「プライスカード」と「ショーカード」をバランスよくタイミングよく売場に設置し、迷っているお客様の購入スイッチを押して上げる、もう一人の販売員がPOPだと言えます!

例え話ですが、履歴書を書くときに、名前や生年月日、学歴や職歴は絶対必要ですよね。これが無いと企業は判断できません。これが「プライスカード」です。しかし、これだけではその人の特性や経験、考え方など全く分かりません。横一線学歴だけで判定するしか無くなります。その為に様々な経歴や特技、趣味や応募動機などが加味されて人事担当者は判断するのだと思います。後者が「ショーカード」です。両方存在して初めて広く深く伝わるのです。

勿論、人物本位ですが(笑)

 

POPを描くときに「何をどう描いたら良いかわからない」と言った質問が良くあります。

内容(コピー)を考え描く前に

①誰に伝えたいか(ターゲット)

②何を一番伝えたいか。

を整理することが重要です。

 

 

これをまとめておかないと、内容が豊富過ぎて逆に意味が分からなかったり、独りよがりのPOPになってしまうケースがあります。

そしてそのPOP対象商品のことを深く知る(勉強する)ことが大事です。お客さまはスタッフからの知識や経験を参考に商品を選び購入しているからです。

 

※次回はPOPのカラー事例とPOPカンタン作成シートについて

 

 

2017年03月09日

POPはモノ言わぬ24H販売員①

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直売所の売上アップの代表的な手法の一つに「POP」があります。POPは直売所に限らず、小売店や飲食店~一般企業、メーカまでほとんど全ての業種、業態に対応する代表的な販促策と言えます。

ではPOPがなぜ必要なのでしょうか?私は下記の4つだと思います。

 

1)消費者の約80%は、売場で購入商品を決めている
2)従業員がタイミングよく接客・商品説明できない
3)買う理由やきっかけが無いと中々買って貰えない
4)滞店時間と購入金額は比例する(POPを読む)


特に3)買う理由やきっかけが無いと中々買って貰えない、今の消費者に対し、買う理由を教え購入のきっかけづくりをしてくれる代表者が私は「POP」だと思います。

実際に「POP」を1枚付けただけで、売上が何倍にも伸びた事例や販売コントロール出来た事例など、数々の伝説や体験者などが多くいらっしゃいます。

POPは迷っているお客様の購入スイッチを押して上げる、もう一人の販売員なのです!

POP(ポップ広告)は、Point of Purchase(ポイントオブパーチャス)購買時広告と言われ、1960年代にアメリカからスーパーマーケットと一緒に日本に上陸したそうです。

但し、このような教科書的な説明をしても生産者やスタッフの方々には中々理解して貰えません。

私はPOPをより身近に感じて貰いたいため、POPの役目は「パッ(P)と目に入り」「お~おっ(O)と立ち止まり」「ポイ(P)っとカゴに入れてしまう」皆さんの商品を手に取らせてしまう、モノ言わぬ24H販売員なのですよ。そういう説明をすると、皆さん「なるほど~♪」と納得するのでした。

 

※次回はPOPの胆、キャッチコピーとそのアイディア出し方について

 

 

2017年02月26日

50~70歳代は直売所では重要なゴールド世代!客数アップのヒントその2

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私は直売所に関してですが、50歳代以上の中高年層をシルバー世代では無く、ゴールド世代と呼んでいます。

 

一般的に大型商業施設などでは、高齢者より若者や家族連れが持てはやされ、どちらかと言うと重要視されますが、こと直売所に関しては中高年層のリピーター客=いわゆる上得意客をいかにつかむかが胆です!

総務省統計局の家計調査(2015年)によると二人以上世帯の生鮮野菜の月間支出額が、平均5,924円。29歳以下が3,289円、30~39歳が4,143円、40~49歳が5,192円、50~59歳が6,086円、60~69歳が6,531円、70歳以上が6,585円と年代が上がることに支出金額が増えてきています。

生鮮果物になるともっと顕著で平均2,537円。29歳以下が868円、30~39歳が1,342円、40~49歳が1,628円、50~59歳が2,176円、60~69歳が3,036円、70歳以上が3,464円と実に29歳以下の4倍以上の支出金額が生鮮果物の場合見ることが出来ます。

 

様々な要因は考えられますが、直売所に限っては若者より中高年層、シルバーでは無く正に金を産む、ゴールド世代だと言えます。

また、ゴールド世代は自分達だけでは消費するのではなく無く、息子夫婦や娘夫婦、お孫さんや親せき、ご近所友人などに「美味しかったらおすそ分け」と言う古くからの日本良き伝統習慣が強いので更に消費を後押しする上得意客なのです。

しかしながら、直売所の過半数がこの辺りの「中高年層=集客の方程式」を理解、実践していません。

中高年層を掴む施策の一例として、中高年が大好きなお茶などの飲み物サービスや試食イベント、おみやけ販促に箱売り袋売りなどのまとめ販売などです。つめ放題やすくい取りなどのイベント販売も若い人より大胆なので大好きです!

設備的にはゆったり座れるイスや休憩施設、女性トイレの拡充、停めやすい駐車場などです。

 

理想は綾小路キミマロのような、そんな中高年をわしづかみするスタッフが居る直売所があったら、観光バスで来店するでしょうね(笑)

是非、皆さまの直売所も中高年集客企画を考えてみて下さい。


2016年08月18日