第4回:信頼を維持する運営法
——「取り方」より「使い方」で信頼は決まる——
手数料の見直しを実施したあと、最も重要なのは「その後の運営姿勢」です。
多くの農家さんは、“いくら取られたか”よりも、“そのお金がどう活かされているか”を見ています。
まず、改定後は「見える運営」を心がけましょう。
たとえば、「売場の照明をLED化しました」「冷蔵ケースを増やして鮮度アップしました」など、改善内容を写真や掲示で定期的に発信します。
手数料が“目的”ではなく、“再投資の原資”であることを、しっかり示すのです。
次に、“対話の場”を継続的に設けること。
年に1〜2回、農家さんとの「振り返りミーティング」を開き、販売データや経費状況を共有すると、経営への理解が格段に深まります。
ここで重要なのは、“一方的に説明する場”ではなく、“一緒に考える場”にすること。
そして最後に、“小さな約束を守ること”です。
「防犯カメラ増設しました」「挨拶はスタッフから」「レジ締めを早くする」「値札をわかりやすくする」——こうした日々の改善こそが信頼の積み重ねです。
手数料の改定はゴールではなく、スタート。
「農家と共に続く直売所」を目指し、透明で誠実な運営を積み重ねていきましょう。
次回はシリーズ最終章として、
「第5回:これからの直売所に求められる“経営者の視点”」未来志向で書き上げたいと思います。
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